オープンベルトの取り付け

リクエストがあったので、たまには日常的な作業でも載せます。
オープンベルトKITを付ける作業の一部を載せます。
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純正のクローズドプライマリーからオープンベルトへの交換作業ですので、プライマリー周り一式とセルモーター関係、配線を外し、オイルラインをメクラします。
んで、この辺をバラす時に大体やるのが、ミッションのシール一式交換、減っていればスプロケット交換、クランクシール交換。
バラしたついでなので、どうせならこの時やっておいた方が利口かと思います。
今回はリアスプロケット、チェーンも交換して、駆動系をオールリフレッシュします。
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クランクシールは純正は裏向きで組んでありますが・・・
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オープンにする時は逆向き(表向き)で組みます。
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仮組みして、エンジン側のプーリーとミッション側のプーリーのアライメントをチェックしてるの図。
場合によってはエンジンマウントも緩めてアライメントを出します。
※写真がテキトーですが、本来はベルト着けた状態でやります
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プーリーがオフセットされてる場合は、エンジン側のプーリーをスペーサーシムで調整します。
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ベアリングにグリスを程よく塗布します。塗りすぎるとはみ出てきてクラッチ板に付く時があるので適量でいいと思います。
私はビッグローラーベアリング(ケージ無しの長いローラーのヤツ)は嫌いなので使いません。
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ベルトのアライメントが出たら、今度は2次ドライブ周りのアライメント出しです。
ここでうまくいかなくて振り出しに戻るなんて事もあるので、まだ全て仮組み状態です。
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ミッション側はこんな感じ。
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ベルトの張り具合は私は感覚でやってますが、自分でやる人は上下に「グッ、グッ」とやって
あっ、写真では下から上に押してますが、上から下やね・・・
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定規で見ますが、このようにスパナで見てもいいかと思います。
7/16″~1/2″のスパナでいいと思います。(ベルトを動かす力加減によりますが・・・)
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んでチェーンの張り具合を見るのですが、この様にアジャスターボルトの出具合をデジノギで測っても部品の精度が信用できないので・・・
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この様な工具を使います。(自作)
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前側をスイングアームの軸の中心に合わせて
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後ろ側をリアホイールの軸の中心に合わせます。
これをチェーンの張りを合わせてから左右とも同じ距離にすると、軸間距離が左右揃う事になります。
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チェーン交換の注意点としては、シールチェーンの場合チェーンをカシメる時に締めすぎるとシールが潰れるし、緩すぎるとシール性能が落ちるので他の部分と幅をキッチリ合わせておきましょう。
あとチェーンは安物はすぐ伸びるので、絶対良質な物を使いましょう。
チェーンが伸びるという事はコマとコマの距離が長くなると言う事。
スプロケット側の歯と歯の距離は一定なのでどんどん削れていきます。
すぐに伸びるからしょっちゅう調整が要る上に、スプロケットも早く痛むので、結果余計に高く付きます。
伸びたチェーンはミッションのメインシャフトにも負担がかかりますよ。
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最後にちょっとした裏技的なヤツを。
ホイールのアクスルシャフトを締める時に、指で指してる所に丸棒やボルトを入れてグッと巻き込みます。
するとチェーンで引っ張られてホイールが目一杯前に行きます。
この状態でアクスルシャフトを締めると、アジャストボルトやプレートにしっかりテンションがかかった状態で固定出来ます。

修理屋さん

小ネタです。
こんな物も修理可能ですよ的なヤツです。

どういう訳かポッキリいっちゃったクラッチハブのスタッド。
通常ならハブをアッセンで交換な所ですが、今回は修理でいきます。

スタッドが折れてるので、プーラーもそのままじゃかからないので、この様にクランプをかまして外します。

折れていたスタッドと、生まれ変わったクラッチハブ。
2本折れていたのですが、その他のスタッドも怪しいのがあったので対策しておきました。

続いてはラビットの鍵がポッキリいっちゃいました。

真鍮で出来てるので、真鍮溶接しました。
鍍金落とさなかったのでチョイと沸いちゃいましたが、シッカリついたかと思います。でももう一回折れたら嫌なので、溝の部分はそのままにしておきました。(削っても大丈夫そうだが、めんどい・・・)

見事復活。

縁石にぶつけて曲がったり傷ついたビレット系のステップ。
溶接で盛って削り始めてるの図

チェンジペグも同様に

ネジ山修正して、削って磨いてキレイになりました。
川村整形外科ちゅう感じです。

10何年か前にこの仕事始めた頃に作らせて貰ったビレットっぽいミッドコントロール。
ショボイ旋盤と手フライスで作ったハンドメイド、ブレーキの軸部分やリンケージの軸にはニードルベアリングが入っております。
今見るとデザインセンスがアレですが当時としては頑張ったかな?
こうやって直して使ってもらえるとありがたい。

いつぞやのクシャったテントも・・・

ハイスロに向けて直しておきました。
とまぁ、アンマおもんないネタでしたが、こんな事も出来ますよちゅう感じです。
その他にも色んなモノがもしかしたら修理可能かも知れませんので、一度相談してみて下さい。
場合によっては「新品買った方が早いですよ」とか言っちゃいますが、「それでもコイツを直して使いたい」とか言われたら頑張っちゃいます。

Kicker Cover 修理

キックカバーからのオイル漏れの修理風景です。
キックアームの付け根からオイルが漏れている車両をちょくちょく見かけますが、キックアームを上下にゆすって「ガタ、ガタ」と大きなガタがある車両は、そうなる前に早めの修理をお薦めします。
この車両も例に漏れず、かなり大きなガタがあったのでバラしてみると・・・

キッカーシャフトの軸受け部分(内側)にクラックが入っておりました。
溶接修理するので、メッキを剥がし、クラック部分を削り取ります。(写真は、すでにサンダーで削り入ってます)

熱管理をしながら溶接

面出し、真円修正をします。
歪んだ部分がわずかながら凹んでます。
オーバーサイズのブッシュを入れれば削り取れるのですが、肉厚が薄くなるので、今回はあえてこのまま組む事にしました。

測定したNEWブッシュを、感覚を確かめなが入れ、リーマ加工&ホーニングしてキチっと寸法出しします。
ツルツルに仕上がらない様に、良く見るとクロス目が入っております。
まあ、こういった極圧部分は直ぐに消えますケド・・・

スタータークランクについても思う事があるのですが、また別の機会に。
ここのロックタブはウチは純正を使っています。材質がシッカリしております。
こういった小さなパーツでも、色んなメーカーで違ったりするので、さんざんトーナメント戦をやって選んでおります。
ちなみにここのトルクは、純正サービスマニュアルの日本語版はトルク値が約6~8kg・mって書いてますが(リアホイールで8kg・mくらい)間違っています。
私は約4~5kg・mくらいで締めております。
たしか英語版のサービスマニュアルは正しいトルク値が書いてあるはずですが、日本語版は結構間違ってるので、あまり頼らない方がいいですよ。(改訂版あるかもしれませんが)

長くなってきましたが、もう一つ。
キックスプリングの差し込みのスロットは4時の位置で組みましょう。
なぜだかショップで組まれた物でも間違っているのを結構見かけます。
キックがやたら重くなったり、戻りにくくなったりします。
社外キックキットを組むとキックが戻らないヤツがあるので、2時方向に組んで無理やりスプリングを強くして戻そうという考えなのでしょうか?
社外でも、対策すればちゃんと戻る様になります。
ガッタガタだったキッカーシャフトも無事、ジャストのクリアランスに仕上がりました                                    ↓

極圧用グリスを塗って、Oリングをダブルで入れて完了!