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2010年12月

SOLD OUT  98' FXD movie


この車両はSOLD OUTでございます

業務連絡

1948 Harley-Davidson Hummer 125cc

業務連絡です!

とりあえずこんな感じで走るようにはなりました。

もう少しパワーを上げたいんやけど、マフラーをなんとかした方がいいと思います。

吸排気の量をもう少し増やす方向で行った方がええんとちゃうかな?

ー・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-

長年の間店のディスプレイだと思われていたこの子ですが、ちょっと動く様にしてみました。

走っている様に見えますが、動いているだけです。

こう見えてハーレー・デイビッドソンです。1948年式の2ストローク125ccでございます。
カスタム制作はZERO engineering さんです。 かわいいですね~。

オイルポンプのガスケット交換

pump-gk.jpg
①ショベルヘッドが作られて30~40年経ちますが、さすがに経年変化でガスケットの劣化が起きてオイル漏れを起こしたりしてきています。

結構何十年も開けてない車両ってあるんですよね~。

一口にオイルポンプカバーガスケット交換と言っても、外側のカバーガスケットだけ換える場合と、今回の様なケースとではかな~り部品と時間のかかり具合が変わるというのをお届けします。
数千円で済むのもあれば余裕で十万越えなんてのも噂話ではありません。

写真ありませんがピニオンシャフトの振れをダイヤルゲージで計測します。今回はめずらしくほとんど振れは見られませんでした。

シャフトが辺摩耗している事も多いので、惑わされない様にですね。

②オイルポンプカバーガスケットが経年劣化で交換しなければならない程年月がたっている車両は結構いろいろやらないといけない場合の方が多いです。ぶっちゃけ。

今回入って来たのは、純正カムカバーをメッキしてあるのですが、ブッシュ類を付けたままメッキがかけてあり、それも何十年も前の仕事っぽく、ブッシュ類は完全に減っていたので当然交換です。

まずは新品のブッシュに入れ替えます。

もちろん、ピニオンシャフトとカムカバーのオイルライン、オイルポンプとクランクケースのオイル穴がちゃんと正しい組み合わせか事前に確認しておきます。

このカムカバーは72年以前の物をムリクソ加工してありましたが、一応機能的には問題無くいけそうなので今回はリサイクルします。

この辺はマニュアルに載っている事では無いので、経験と専門知識が必要です。知らずにやると油圧が落ちたり、クランクにオイルが行かなかったりするので結構重要なんです。

カムシール、ベアリングももち交換です。

③今回は腰下までバラす訳にはいかないので、代わりの純正ケースや特殊工具とリーマーで
ラインリーミングしてブッシュ穴を整えて、元のエンジンに戻し、アタリを見ながらホーニングをします。

JIMS社製のブッシュはオイル穴が開いていないので、追加加工でオイル穴をあらかじめ開けておきましょう。

④オイルポンプシャフトは見事に減っていましたので、交換です。
この辺はだいたいいつも在庫しています。(今回の作業で使った部品はすべて在庫してあります)

この時点でクランクケースのブッシュもクリアランスを見ておきます。(この辺けっこう省いてるお店多い気がします・・・)

続き
pump-gk-2.jpg
①オイルポンプシャフトのシールももちろん交換です。
別に秘密にする程でもないので載せますが、私は純正と反対向きで組みます。
知らない方もいるかと思うので・・・

②前から怪しいと思ってたカムタイミングをチェックしたら結構ずれていたので、とりあえず今回はジグ上で0度に合わせておきました。
※この目盛はアテにしてませんが・・・

③ピニオンギアとカムギアのバックラッシュ(簡単に言うとギアとギア間にわざと作ってある隙間)を計測します。必要があれば違うサイズのピニオンギアを交換します。

④今回はガバナーがかなり摩耗していたので交換しました。

いっつも思うのですが、社外のガバナーは新品でも軸にグリスが塗って無いんですが、余所から入って来た車両のほとんどが全くグリス塗って無い事がほとんどで、悲しくなります。(赤サビが出ています)

そんなに手間では無いので、一度バラしてグリスアップしてから組みましょう。
壊れたら換えりゃいいのは解かりますが、なるべく部品が長持ちするように心がけるのが大事なのではないかと思います。

とまあ、堅苦しくて同業者にしか解からない部分満載ですが、ちゃんとやると結構大変な作業だという事が少しでも解かっていただければ幸いです。
だいぶ端折ってるつもりですが、この辺を語り出したらキリが無いのです・・・・

あと今回大丈夫でしたが、よくあるのがポンプ本体が傷だらけで使えず交換、とかタペットローラーがガタガタの物やタペットブロックがガタガタの物や、ブリーザーホールが傷だらけな物はプラス結構な修理代が要るのでちょっと覚悟が必要です。

肝心のポンプガスケットの交換写真がありませんがちょっと加工してから使うだけで何も大した作業ではないので割愛させていただきました。
あっ、あとポンプギア組むのにはコツがあるのですがまたの機会に。

あっ、あと・・・・・・


もうええか

あきらめたらそこでメカニック終了ですよ

primo.jpg
①ソフテイル用のPRIMO社製のオープンベルトキットをTCダイナのミッドコントロール用に加工して取付。
までは良かったのですが、走行数百キロでオイルが滲み出て来たとの事で入庫。

②元の構造。ミッションのメインシャフトから来るオイルをOリングのみで止めようという構造。
オイルシールを入れるスペースが確保できなかったのか、はたまたコスト削減の為か?

③この業界で良く耳にする魔法の言葉「こんなもんですよ」。それを言うのが人一倍嫌いな私は、常備薬の「ヒラメイータ」を飲み、ひらめきました。

まず元のオーリングをワンサイズ太い日本製のNBRゴムの物に交換出来る様にリング溝を加工し(気休め程度ですが)、オイルシールが入るショベルのクラッチハブナットを短く加工ました。

ネジピッチもサイズもドンピシャなのでお財布に優しい感じで、消耗品も手軽に入るのでベリーグゥな感じです。

④出来るだけ内側に寄せて付ける様にハブナットを加工したので、プレッシャープレートは最小限の3mmだけ削ればいけました。
オレンジ色の物は光明丹というバルブの辺り幅などチェックする時に使う物で、これを塗って仮組みして、計算通りハブナットと接触していないかチェックします。

さらに「コンナモン・メカニック」の為にデータ流出をしますとクラッチハブナットの全長は25.6mmですので、もしオイル漏れで困っている人がいたら、「俺いいこと考えついちゃったんだよね~」などと言いながら治してあげて下さいな。

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