減るベアリングの怪

前回、「減るミッションオイルの怪」と言う記事を書いたのですが、その第2弾です。
~の怪はシリーズ化するかも知れないです。
一昔前はあまり出来るショップも少なかったのですが、ネットや雑誌で語られる様になって、クランクの芯出し1/100mm以内でやってバランス取りやって、測定工具は1/1000mmの物を使ってと、(なんかいかにもデキそうな感じですが・・・)細やかな仕事が出来るショップも増えて来ましたね。
でもね、そんな事ばかりに目がいっていて、大事な事を見落としては元も子もないという話をいたします。
全体の出来、バランスが大事なんですよね。結局。
マニアックですが、特にエンジンを組まれる方は要注目でございます。

写真はよく工具屋で見かけるマグネットパーツトレイです。
強力な磁石が付いてるので、工具や、細かい部品、ボルトなどを紛失し難く便利なので、バイク屋ではよく見かけると思います。
勘の良い方はもうお解りだと思いますが、こんな事をやったらどうなるかと言う実例を紹介します。

これは、トランスミッションのベアリングローラーです。
標準サイズで、直径[3.170mm]です。(コレより小さいサイズは存在しない)

これはある所でオーバーホールされて8000kmしか走っていない車両のローラーです。
あまりにガタがあったのでバラして計測すると、直径[3.090mm]で8/100mmも摩耗して小さくなっています。(つまり軸のガタは0.16mmも増える)
通常そんな早く減る訳はありません。
たいがいの人はベアリングの材質を疑ったりするでしょうが、違います。
ベアリングローラーが磁化してしまっているのです。

強力な磁石にさらされた鉄は磁気を帯びて磁石の様になってしまうので、ミッションのギアなどから出る鉄粉が吸着して、常にローラーを削っている状態になっていた為です。
上の写真はイメージが湧き易い様に砂鉄をまぶしてみました。
コレがエンジン内部で起きている事もあるのです。
「キャ~~~~~!!」と悲鳴を上げている人が居ない事を願うばかりです。恐ろしいですからね。
(こういった事は言われるまで気にもしないけど、言われてみれば当たり前な事なんよなぁ)
再利用する部品が磁気を帯びている場合でも何とか出来る装置なんてのを持っているのはウチくらいかなぁ・・・

この動画に出て来るベアリングが、急激に減ったベアリングです。
変な機械でブイーンとやればくっつかなくなるという地味な動画です。
今回の記事は、まぁまぁシークレットなので公表はどうしようかと思っていたんですが、誰かのお役に立てればと思いましてアップしました。
ホントにそれで大丈夫?って思う事が沢山あります。まだまだシークレットはいっぱいあるので、「まぁええっか」てな感じです。

近況&業務連絡


バイクの記事が少ないですが、あれやこれやと仕事しております、です。
載せたい事はてんこ盛り有るのですが、リアルタイムな事や毎回同じ様な事は極力書かない派なので、小出しかつ濃いめの内要で更新頑張ります。

車検してヤッコカウル塗って貰い、取り付けたり

アイアンのエンジンやったり、なぜか郵政カブのエンジンやったり
リクエストにより、郵政カブ独自のコンロッドの慣性ウエイトを冷却しながら慎重に削ったんだけど、やっぱり歪みが出てベアリングがシブくなったので・・・・

ちょっとした工具を作って、コンロッドをラッピングしたりして
3/100mm以上歪んでたのを、狙い通り0.5/100mmに真円修正したり
内径を元の大きさからほとんど広げない様に歪み取りするのは中々大変でしたわ・・・

芯出しして、クランクのバランス取りしたり
ちなみに当店では、一般的な物と、オリジナル制作の2種類のバランス台と芯出し台でカブでもサイドバルブでもなんでもフライホイールバランス、芯出しが出来ます。
まぁ、データ少ないからハーレー以外はあまりやりませんがね。
にしても同じ人間乗せて走る物なのに、ハーレーとカブではこんなにエンジンパーツのデカさが違うもんですねぇ。
ここからは業務連絡などなど

Hさん、フレーム加工終わってます。
色々打ち合わせしたいのでご来店お願いします。

Kさん、キックカバークラック入っとりました。残念でしたがシッカリ修理いたします。
オイルタンクなどは来週の半ばまでに来ると思います。
フロントホイールも組み上がりました。
きちんとした仕事はいちいち時間がかかりますが、見た目も性能も良くなる様に頑張ります。もうしばらくお待ち下さい。