もう漏らしません


自分でやる人達に、何気に人気があるらしい「メンテナンス」のコーナー。
今回は初級編かつ、地味な内容となっております。
上の写真は「配線を延長しました」な図。byオーセンテイツク。

この写真は「配線延長しました」byどっかの誰か。
よく見るとゴツゴツした部分の一部の収縮チューブが破れております。
危ないっ!漏れちゃいますよ。下手したら。電気が。
なので綺麗にハンダづけしましょうね。
終わり
ってな訳にはいかないので、いくつか方法を例にあげます。

キレイなハンダ付けの必需品。「勝手に持ってる君”改”」
正式名称が解りません。暇な人は洗濯バサミとか針金とか、木とかで作ってみるのもどうでしょうか?
この様な物を使い、両手をフリーにするとやり易いです。ミニスイッチへのハンダ付けとかも楽にキレイに出来ることでしょう。

ほんで、なぜか配線の色が変わってますが、こんな感じで完了。

ささくれ的な物が出来てたり、ボコボコになってたりしたら、この様にプライヤー(ペンチって言わない所がプロっぽい)などで押さえつけるとイイですよ。
んで収縮チューブで覆えば、一番初めの写真の様にキレイに出来ます。
(はい、ここで一番上の写真を確認ですよ!)

自身のない方や(恋愛に対してとかそういうのじゃないよ)この場所は特に漏れては困る(もちろん電気が)様な所は、二重にするというのも手ですが・・・

左の防水タイプの収縮チューブを使えば、かなり肉厚なので”もう絶対に漏らしません宣言”を高らかにしていただけます。

この様に、熱を加えるとノリがはみ出して(”ノリで、ハミ出して”ではない)、完全防水&肉厚なので漏電の恐れから開放となります。
「防水 熱収縮チューブ」で検索!(しても私は1円も儲かりませんが・・・)
とまあ、ただハンダ付けして絶縁するだけという内容に、長々と記事を書いてしまったのですが、この様な些細な事から気をつけると、トラブルは減りますよってに。
という事でした。

グリスは行き届いてますか?

古いハーレーに乗る者なら是非とも持っておきたいグリスガン。
今日は普段何気にやっているグリスアップについて、もう少し踏み込んだ考え方を提案しようかと思います。

これは74スプリンガーのロッカー部分をグリスアップし終えたの図、です。
私の場合、こういう部分をグリスアップする時は、必ずジャッキでタイヤが浮くか浮かないかまで上げるか、タイヤを浮かせた状態でグリスアップする様に心がけています。
まぁ、少しの差かも知れませんがその方がよりしっかりグリスアップ出来ると考えているからなのです。

どういうことかと言うのを超簡単な図で表してみました。赤い部分がグリスが入る部分だと思って下さい。(実際はねじれなどもあり、もっと複雑)
一番下がサイドスタンドで立てた状態。タイヤが接地して負荷がかかっています。軸は車体の荷重で下に押し下げられ、上に隙間が多く出来てそこにグリスが入ります。
真ん中は程よく(軽く)タイヤが接地して軸がフリーになっている状態。これだとまんべんなくグリスが行き渡ると思います。
一番上はタイヤが浮いた状態。軸の下に多く隙間が出来てそこにグリスが入ります。つまり、普段一番過酷に擦れる部分により多くのグリスが行く事になります。
もうお解りですね。
サイドスタンドをかけたままでグリスアップすると言う事は、一番過酷な部分にグリスが行き難い状態になっているんですね。

よく解らない人は取り敢えずこの様に、フロントタイヤが浮いた状態でグリスアップすれば問題無いと思います。
こういった荷重のかかる部分は極圧性の高いグリスを使うとベストです。
74スプリンガーのブッシュにはグルーブ(溝)が入っていますが、この方がより良いという話でした。

私はこの様に色んな種類のグリスを使い分けていますが、そんな事より、正しい方法でこまめにやる方がいいんでないか?
高級グリスを使ってその時点で満足している様ではアレだと思います。
その他にもグリスアップする場所はイロイロありますが、負荷のかかり具合と軸の関係を理解して、無負荷か、逆の負荷をかけた状態でグリスアップして、ワンランク上のグリスアップマスターを目指して下さい。

オープンベルトの取り付け

リクエストがあったので、たまには日常的な作業でも載せます。
オープンベルトKITを付ける作業の一部を載せます。
RIMG1553.JPG
純正のクローズドプライマリーからオープンベルトへの交換作業ですので、プライマリー周り一式とセルモーター関係、配線を外し、オイルラインをメクラします。
んで、この辺をバラす時に大体やるのが、ミッションのシール一式交換、減っていればスプロケット交換、クランクシール交換。
バラしたついでなので、どうせならこの時やっておいた方が利口かと思います。
今回はリアスプロケット、チェーンも交換して、駆動系をオールリフレッシュします。
RIMG1629.JPG
クランクシールは純正は裏向きで組んでありますが・・・
RIMG1630.JPG
オープンにする時は逆向き(表向き)で組みます。
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仮組みして、エンジン側のプーリーとミッション側のプーリーのアライメントをチェックしてるの図。
場合によってはエンジンマウントも緩めてアライメントを出します。
※写真がテキトーですが、本来はベルト着けた状態でやります
RIMG1570.JPG
プーリーがオフセットされてる場合は、エンジン側のプーリーをスペーサーシムで調整します。
RIMG1575.JPG
ベアリングにグリスを程よく塗布します。塗りすぎるとはみ出てきてクラッチ板に付く時があるので適量でいいと思います。
私はビッグローラーベアリング(ケージ無しの長いローラーのヤツ)は嫌いなので使いません。
RIMG1581.JPG
ベルトのアライメントが出たら、今度は2次ドライブ周りのアライメント出しです。
ここでうまくいかなくて振り出しに戻るなんて事もあるので、まだ全て仮組み状態です。
RIMG1578.JPG
ミッション側はこんな感じ。
RIMG1593.JPG
ベルトの張り具合は私は感覚でやってますが、自分でやる人は上下に「グッ、グッ」とやって
あっ、写真では下から上に押してますが、上から下やね・・・
RIMG1595.JPG
定規で見ますが、このようにスパナで見てもいいかと思います。
7/16″~1/2″のスパナでいいと思います。(ベルトを動かす力加減によりますが・・・)
RIMG1583.JPG
んでチェーンの張り具合を見るのですが、この様にアジャスターボルトの出具合をデジノギで測っても部品の精度が信用できないので・・・
RIMG1586.JPG
この様な工具を使います。(自作)
RIMG1585.JPG
前側をスイングアームの軸の中心に合わせて
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後ろ側をリアホイールの軸の中心に合わせます。
これをチェーンの張りを合わせてから左右とも同じ距離にすると、軸間距離が左右揃う事になります。
RIMG1597.JPG
チェーン交換の注意点としては、シールチェーンの場合チェーンをカシメる時に締めすぎるとシールが潰れるし、緩すぎるとシール性能が落ちるので他の部分と幅をキッチリ合わせておきましょう。
あとチェーンは安物はすぐ伸びるので、絶対良質な物を使いましょう。
チェーンが伸びるという事はコマとコマの距離が長くなると言う事。
スプロケット側の歯と歯の距離は一定なのでどんどん削れていきます。
すぐに伸びるからしょっちゅう調整が要る上に、スプロケットも早く痛むので、結果余計に高く付きます。
伸びたチェーンはミッションのメインシャフトにも負担がかかりますよ。
RIMG1591.JPG
最後にちょっとした裏技的なヤツを。
ホイールのアクスルシャフトを締める時に、指で指してる所に丸棒やボルトを入れてグッと巻き込みます。
するとチェーンで引っ張られてホイールが目一杯前に行きます。
この状態でアクスルシャフトを締めると、アジャストボルトやプレートにしっかりテンションがかかった状態で固定出来ます。

スパークプラグのメンテ<後編>

「さあて、プラグもキレイになった事だし着けますかぁ」
と、その前に。”プラグあるある”でも行きますか?

あるある、その① <プラグをポロっと落としちゃう>
プラグは落とすと、電極側が重いのでギャップが狭くなる(無くなる)事が多いですね。
そのまま着けて走ると、かかったとしても、キャブが「パスパス」ゆーてスカスカな感じになります。

そういった場合は専用の工具でギャップを元通りに直してあげましょう。
この様にしてギャップを広げます。

んで同じ工具でギャップを測ります。
ちなみにシクネスゲージは角が立っているのでオススメ出来ません。
これは必ず持ってたい工具ですね。こちらなどで買えます。150円ですって。

あるあるその② <「そんな工具持って無いし手持ちの工具でやりたいねん。今すぐやりたいねん」という焦り>
ギャップを広げるのは必ず専用工具でやって欲しいのですが、どーしても無い場合は100歩譲ってこの部分をプライヤーで持ち上げるのがベターかと・・・・
あくまでも応急
広げ過ぎたらプラハンか、ドライパーの柄などで軽くコンコンして下さい。

この辺をドライバーでコジコジするのはイケマセン。
余計な所に傷が付いて・・・・

解り難いですが、中心電極からズレた所で火花が飛んでおります↓↓
これは最悪です
<前編>のワイヤーブラシの使用でもこういう事が起こりうるのです。
あるあるその③ <出先などで、「プラグギャップってどんなモンやっけ?」って気になって仕方がない>
「くっそー、こんな時に限ってギャップゲージ持てないぜ、0.8mmってどんなもんやねん」と1人、焦りの色を隠せない。
そんな時、どこからともなくダンディーな声が聞こえてまいります。
「アンタ、持ってるじゃないか。だってアンタ・・バイク乗りだろぅ?」

そう、免許証です。車の運転と同時に、プラグのギャップを測るライセンスでもあるのです。
????
まぁ、ちょうど0.8mmなのでだいたいのはこれが基準になるでしょう。
※各車種などの適合やギャップはココでは書きません。「ハーレー プラグ 適合」とか「ハーレー プラグギャップ mm」とかで検索してね。

あっそうそう、EVOなどの高年式車は特にプラグの周りに小石などのゴミがあるので外す前は要注意です。
エンジンを大切に。

あるあるその④ <ナメるのが怖くて締めつけが甘い>
もちろん締めすぎは禁物ですが、締めつけが甘い物をチョイチョイ見ます。
写真左の新品のプラグはワッシャーが分厚いのが解かるでしょうか?対して右の中古は潰れて薄くなっています。
大体NGKので手で締めた所からワッシャーが潰れるまで約180度くらい回ります。
(チャンピオンは90度くらい)
ちなみに私は1.5kg-mのトルクで締めます。
当然二度目からは手で締めた所から「クッ」と締めるだけです。
再び180度回して舐めない様に注意してね♥

組み付ける時は、ネジ山にはスレッドコンパウンド(1800度までいけるグリス的なやつ)を塗っておくのがベストですね。
プラグ2本でクリクリして、あまり先端に着けないのがコツっちゃーコツ。

あるあるその⑤ <プラグキャップ挿す所のアレがゆるむ>
NGKのプラグの多くはネジ山にキャップが被っております。
これがまた良く緩むんですよね。
そんな時は4mmのスプリングワッシャー(ばね座金)を入れておけば、まず緩みません。
食いつきの良さから、新品のステンレス製がオススメです。
まぁ、緩んでいて悪い事はあっても、良い事はないので入れておきましょう。
※通電が悪くなるので間違ってもロックタイトなどは塗らないでね♥
とまぁ、プラグだけでもまだまだ書く事があるのですが、なるべく素人メンテナンス目線で、かつあまり知られてない事を織り交ぜて書いたつもりです。
かくいう私はあんまりプラグに対する細かいコダワリはありません。
誰の為にやってるのか解りませんが、今回もナカナカ書くの疲れたばい。
ブログも書いた事だし、もうひと仕事すっかぁ。
あと、これは一般的な話ですが、トランジスタ点火のバイクにはR(抵抗)プラグ。例)BPR5ES、RN12YCなどを使いましょう。(ノイズを抑える為)
ポイント車などには抵抗無しでOKです。例)BP5ES、N12YCなど。
適合年式を見ても、後から変更(改造)されていたら関係無いですからね。

スパークプラグのメンテ<前編>

メンテナンスの基本中の基本。スパークプラグについて触れておりませんでした。
当たり前過ぎて忘れていましたが、チョイチョイしたコツなどがあるので参考にして下さい。

交換の目安は5000KMくらいとか言われていますが、旧車は特にエンジンや、キャブ&点火のセッティング次第で大きく変わります。
私の考えですが、ちゃんとしたエンジンでキャブなどのセッティングがちゃんと出てれば10000KM以上は換えなくてもフツーに走ったりします。
上の写真の様な状態でも調子良く走っている車両のエンジンは調子が良いと見る、一つの判断基準になります。
プラグはカブら無いのが前提ですが、汚れたプラグを掃除する方法からいってみましょう。

プラグが汚れたらワイヤーブラシでゴシゴシする。なんてのは実は大間違い。
プラグメーカーも禁止事項に入れております。
確かに汚れは落ちるのですが、電極以外の部分に傷が入ったりして、ミスファイヤー(失火)の原因になったりして、寿命が大幅に落ちます。
「プラグ磨いたのに調子が出ない」と勘違いして、キャブをいじくったり、点火をいじくったりしていては原因追究がカオス状態になるので要注意です。
出先などの緊急時での使用なら仕方ありませんが、同じ金属でも真鋳ブラシを使いましょう。
じゃあ、どうして掃除するのか。

店では、サンドブラスト(空気と砂的なヤツを吹き付けて掃除する道具)でササっと綺麗にいたします。
たいがいのプラグは新品の様になります。
作業後は、砂がエンジンに入ると大変なので、かなりしつこい目にパーツクリーナー&強力エアブローで落とします。

強いエア圧でガンガンやればどんなプラグも一瞬でキレイになりますが、同時に電極の角が丸まったりしちゃうので、当店ではレギュレターを改造して付けて最小限のエア圧でやさしくキレイキレイします。
プラグ1本250円でやります。自分でやる人はコーヒー1本とかで貸してあげます。

そんなモン持ってねーよ!てな人がほとんどでしょうし、身の回りにある物を中心に自分でやる方法を説明します。
ペットボトルのフタにキャブレタークリーナー(泡タイプなら何でもいい)を満タンにして、プラグをしばらく(時間があれば一晩放置)漬けておきます。

ほんでまた「お父さん、まだ捨ててへんかったん?」と言われる様な、要するに中古の歯ブラシでゴシゴシします。

電極の間は、キャブクリを吹き付けながら硬めのウエスでゴシゴシします。

最後にパーツクリーナーでシューします。
この作業を2本まとめてやれば、2日かからなくて済みますよ♥4本以上まとめてやればもう業者の領域です。
んな事言いながらもキレイになりました。
~後編へ続く~