- 2010-05-10 (月)
- メンテナンス
ユーザーが自分でも出来るメンテナンスの指南書にでもなればいいかと思いちょくちょくアップしようと思います。
ちょっとしたメンテナンスが自分で確実にできれば、愛車の調子も良い感じに保てるかと思います。
①ご存じSUキャブレター。(全体図無いですが・・・)
まず良くあるティクラ―ポンプの不良が起こらない様に、ここのメンテから始めます。
ここがダメになるとガソリンが噴出されず、特に寒い時期の始動性が悪化します。
基本的にホームセンターで手に入る工具を中心に作業を進めていきます。(親切)
まずティクラーポンプの下部のナットを外します。(有る人は5/8のメガネレンチで外しましょう。)
②こんな感じで外れます。
黒いゴムの部分が破れていたり、縮んでしまうと押してもガソリンが噴出しません。
各パーツをキレイにしておきます。
③ポンプのボディー側(真鋳の筒の方ね)の中をお掃除いたします。
パーツクリーナーと、ウエスと、M8のボルトを用意します。
④ボルトにウエスを被せて、パーツクリーナーをガンガンかけて写真の様にホジホジしてやって下さい。
ウエスが汚れなくなるまで繰り返して下さい。
①そして、各部品がキレイになったら黒いゴムのパーツにグリスを塗って伸ばして下さい。出来ればシリコングリスが最適です。
ボディーに挿入する際はボディーの内側がネジになっていてギザギザですので、ゆっくり丁寧に入れて下さい。
コツがあるのですが、文章では説明しにくいので、知りたい方は来店して聞いて下さい。
②エアクリーナーを外してガソリンの出を確認します。
このように勢いよく出れば正常です。
ちなみにこのティクラーポンプの仕組みをよく勘違いされるのですが、ポンプ内にはガソリンは入っておらず、フロート室(キャブ本体下部のガソリンが入っている部屋)に空気を送るだけなんです。
簡単に説明すると、フロート室の容量が10として、そこにガソリンが5入っていると、空気は5になります。
そこに1の空気を送り込むと行き場のなくなった、ガソリン1がメインジェットノズル(写真のガソリンが出てる下の金色の部分)からドピュッと出る仕組みなのです。
これを会社に例えると、毎年優秀な新人がどんどん入って来るのに、高卒の俺はそろそろ出ていかなきゃいけないのかな?みたいな事になるので悲しすぎるのでこの例えはナシの方向で行きたいと思います。
空気を送るので軍手などをしてると出が悪くなりますので、穴をしっかり塞ぎながら押して下さい。
あと、ガソリンの出が悪い車両は、メインジェットアジャスター(ガソリンホースが刺さっている下の、奥まった所に有るプラスネジのヤツ)のOリングがダメになっている場合など、フロート室の空気がどこかしら漏れている為です。
③ついでにキャブの上のドーム部分も外して黒いカーボンをウエス&パーツクリーナーでお掃除して下さい。
ちなみにどーでもいいですが、我々はパーツクリーナーをパツクリと略します。
キャブの本体側も同じようにカーボンが付いているはずなので、同様にパツクリでキレイにしておいて下さい。
④SUキャブはアルミのごっついピストンが常にエンジン側に押されながら(吸われながら)上下しているのでマジックの車線部分が減り易いです。
ここが減っていないか要チェックです。
ニードルもひどい物は断面が真円からD型に減っているものもあります。
他にもSUキャブは、弱点がいっぱいあって当店では新品を組み込む時も一度バラバラにして、弱点を改善してから使います。(よくある真鋳のガイドとかを使うんじゃありません。)
改善してから使えばキャブ自体の耐久性が飛躍的に向上すると私は思っております。
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