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車体周り Archive

ステアリングダンパー略してステダン

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何度見てもカッコイイ~
XR750(制作はTASTEさん)

無事、車検を終え、千里浜のサンドフラットなんたらへ向けて急ぎで整備

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フレーム.NOがアレだったので、職権打刻に変更してもらい

次回の車検から安心して受けれる様になりましたのでメモメモ

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整備させてもらい出した頃から気になっていたステダンのマウント位置

ダートトラックで逆ハン切って走るバイクなので、ハンドルの切れ角が異常に大きい車種な為、ハンドルの切れ角を重視して結果ステダンが効かない状態で着いていたのを

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50mm外側に着けれるようなアダプターをボルトオン脱着式で制作

フルスロットルやブレーキング時のフラつきが完全に無くなりました

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3~4年前に書いた
http://authentic.moo.jp/main/archives/2013/03/27025800.html
の記事の最後の方にあるようにティンタイプの薄いプライマリーカバーにガスケット使うと絶対に歪んで漏れそうだから、ガスケット無しで組んでみたんですが、全然漏れてないのを確認して嬉しくなったり

まぁたまたま上手くいっただけでしょうが

ステダンのテストをしたりで
だいぶ完成度が上がってきて気持ちもアガってくるっちゅう話です

フレーム修正台の製作 part③ 修正作業編

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完成した治具(ジグ)にフレームをセットして前後エンジンマウントの水平を出すんですが、その作業の前に台に対してレーザーのセンター出しというか位置決めをします。

一般的にレーザーを当てると垂直、水平が出てネックの垂直度が正確に計測出来ると思われがちですが、実はレーザーを設置する位置によって曲がったネックでも垂直が出てるように見えてしまう事があるのです。

他の修正方法である様にネックを横から見た時にも垂直にセットするのも一つの解決方ですが、その時のエンジンマウントの水平度が怪しくなる様な・・・

修正屋さんくらいしか意味が解らない事を言ってしまいましたが、色々な考えがあった上でこの方法を採っております。

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んなこんなで結構な時間掛けて修正治具にフレームをセットすると、ネックが右に10mm程振っているのが確認出来ます

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ズームイン!

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グイグイっと修正の図(※事後のヤラセ画像です)

出来れば熱を入れたくないので常温で修正。
まぁハーレーのフレームはごっついので、火を入れてもそうそう大丈夫っちゃー大丈夫な気もするんですが、その辺はまだ確証が持てないので何も書けません。
(しっかりとした根拠も無いのに、駄目っぽいからという理由で簡単に否定するのも何か違う気がする)

立ち入り禁止テープが大げさに貼ってありますが、前記のとおりレーザーの設置位置が狂うと非常に困るので、動かない様にしておきます。

ちなみにアライメントを見る棒を押してるんじゃありません。

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データ取りの為にフルアナログ測定器で測定・・・

※これも事後のヤラセ画像なので一部オカシイ点があります。
まぁ私にしか解らないんでイチイチ言わなくてもいいんですが、当ブログではチョイチョイやる手です。
わざわざ作業後にブログの為に写真撮り直す事が希にあるんです。

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ビギナーズラックでしょうか?なんと1発で修正出来ました。

何日も掛けて製作し、何時間掛けてセットしたのに一瞬で終わってしまい、なぜかガクッと来たような喜ばしいような・・・

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ここにスクリュージャッキをかましたり

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ここも支えたりしたおかげか

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修正台自体がガッチリしてるのか、修正後も治具に狂いは見られませんでした。

なぜエンジンマウントの水平基準にこだわるかを解りやすく言うと、チェーンやベルトの傾きがリアホイールの垂直度と変わってくるのがアレだからです。

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判りにくいですが、これはリアアクスル(ホイールのシャフト穴)の歪み修正前の図

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修正後・・・・・

途中の写真が無いので省略します。
と嘘ついてみたり・・・
というのも、まだちょっとやり方に確信が持てないので割愛させて頂きます。
ちなみに火は入れてないです。

リアホイールを取り付けて着地した時にフレームのどっちにシャフトが接触するか考えた上で測定。
こういうところもガタが多く、精度の悪いハーレーは、そこんとこを理解していないと国産車の様にはいかないので、ちゃんと出来る業者を探すのがムズイと思ったので自分でやります。

「水準器の気泡が真ん中じゃないやん」という細かい事を言う人に動画を貼っておきます

2年前に「クランクバランスに使ってる道具」として動画を撮ったんですが、自分で見直すと「オタクみたいで気持ち悪い」と思い使わなかった動画です。

ティッシュを剥がして1枚にした厚みで気泡が振り切れるという、とても気持ち悪い精度の水準器なので、「1目盛分くらいズレててもカナリの水平が出てます」と言う、わざわざ説明してる感が気持ち悪いですね。

※一瞬向こう側に気泡が振れますが、奥にあるフライホイールに乗っかってしまった為。と気持ち悪いくらい細かい説明。(イチイチ細かいツッコミ入れてくる気持ち悪い人への対応です)

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んで、いつか機会があれば以前から居るこの"ネック真っ直ぐ付ける君"とドッキングして更にリア周りも治具作って、カスタムフレームを作れる治具にアップデート出来る様にその辺も考えた上で今回の治具は設計されております。

ぁっ、もうカスタム受け付けてないんだった・・・・・・ガックシ

テーパーローラーのスターハブについて

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主にナックルやパンのドラムブレーキを付ける際に必要な"スターハブ"
右側のカバーが星型なのでそう呼ばれています。

ノスタルジックな見た目もグーですが、構成部品が多くメンテナンスも手間がかかり、部品代もかかるので、高い店ではホイール1本のリビルドで数万以上かかる事もあるとかどうとか。
前後で・・・・・

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こんな感じで、ベアリング一個一個計測したり、他にもチェック箇所、測定箇所が多くナカナカ大変です。

※勿論、完璧にリビルドしたらしっかり長持ちはするんですがね。

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そこで、こんな部品があります。

ショベル以降と同じ構造の、テーパーローラーベアリングが使える(ショベルと共通では無い)が社外で出ています。

これなら初めにしっかり調整さえしとけばメンテも楽で消耗品も安いので、(純正にこだわりの無い人なら)いいジャンって飛びつきがちなのですが、以前に少し書いたようにこの部品を組む時には少し注意が必要なんです。

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こちら純正スターハブのレプリカのアクスルシャフトです


これをテーパーローラーTypeのスターハブに組むとこんな事になります。

ドラムついた状態で何も考えずにシャフト放り込むと、案外気付かないもんです。

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上がテーパーローラー専用のシャフト、下が純正レプリカ

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純正タイプはリア用しか在庫が無かったので、長さや端の形状が違いますが、重要なのは真ん中のベアリングが当たる部分。

純正は一段細くなっております。

なんでこんな事を書くかというと、他所から入って来た車両で、間違った組み合わせで組まれている車両を時々見かけるからです。

国内のパーツ屋が数年前にこのテーパータイプのスターハブを扱い出したのですが、専用のシャフトが売っていなかった為だと思われます。

※最近、ユーザーさんに教えて貰ったのですが、近年は国内のパーツ屋も専用シャフトを取り扱ってるみたいです。→http://www.reverb-inc.jp/products/detail.php?product_id=1343

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アクスル単体で欲しい方は海外から取り寄せますので言って下さい。2014年現在で4500円くらい(税別)
基本はクロームメッキですが、この様に半ツヤに加工したり、(+1000円税別)

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梨地にしたり(+1000円税別)

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黒染め風に加工したりも出来ます。(+1500円税別)
塗装じゃないのでペリペリと剥がれたりはしません。

メッキ剥がしてパーカライズはちょっとコストがかかります。


※2014年5月23日現在、海外の在庫見たら在庫無しだったのでしばらくは取り寄せれません↓↓
黒染め風が一本在庫ありです。
という訳で在庫が無いのでキットのを国内で買って下さい。

というと冷たい気がしてきたので、現在着いている純正タイプのを加工して使える様にする方法を伝授しましょうか。(旋盤要るんで完全に業者向けですが・・・)

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まず左側のベアリングが当たるをスリーブ入る部分と同じ太さに削ります。
※そのままスリーブを入れると肉厚が取れないので

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そこに大き目の直径(18mm以上)でスリーブを作ります。

材質はS55CとかSCMあたりがいいかと思います。

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それをプレスで圧入します

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旋盤で引いて右側ベアリングが入る部分と同じ直径にします。

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我ながらいい感じです

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ガタ無くピッタリです。

昔、(低電圧で)溶接肉盛りして研磨して作った事がありましたが、熱でシャフトが歪んでしまったので、この方法がベターかと思います。
予算が許せば熱処理しても良いかも知れませんが、高くつくと思います。

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これは社外のテーパーローラータイプのスターハブですが、カバーのボルトをマイナスねじに変えて(ピッチ24の特殊系)やって、黒染め風に加工してあるので、そこそこいい感じです。

あー時間かかった~、今日も今から明け方まで頑張りま~す。

お車検の整備 (後編)

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で、なんとか朝から車検に行って、ココからは後整備。


えっ!?今日は陸事でネタ無かったの?

私、15年車検に行っていて合羽着る雨はこの日で、4回目。
15年で4回ですよ、まぁまぁ凄いかと思うのですが、晴れ男(車検限定?)なんですかね?

う~ん、こんなんじゃないな。

あっ、車検後に京都に50ccの廃車に行った時、観光バスに乗ってたのが(30~40人)全員バスガイドでした。
(さすがに走って追いかけて写メ取る若さはありませんでした。)


はい、どーでもいいですね。
まずはポイントのギャップ調整&掃除
ちなみにギャップ調整すると少し点火時期が変化します。

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結構キテます・・・


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洗浄して、バリ取りしときましたが、いずれ交換したいですね~


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フロートにゴミは無く綺麗でした。

こういった事を車両ごとに記憶しておくと、後のトラブルシューティング時に役立つんですよね。

(一人でやってるとバイク一台一台と向き合えるので把握出来るんですが、もうそろそろ限界なのかなぁ・・)


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まぁ、記憶力も限界があるので過去の作業内容を確認して、何を変えたか見ながら進めます。

アナログですが、何kmで何を換えたとか一目瞭然です。

サークリップ一本でも細かく記載してあります。
修理屋なら当たり前ですが。


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次に入った時に診た方がいい所がこの様にメモってあります。


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旧型(ベアリングスリーブ無し)のSUキャブは真ん中の筒の内側にWD-40(CRC)を入れておきます。

ピストン上昇時のみオイルダンパーが効きます。


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プッシュロッド周りもチェック&調整

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エアフィルターもなんか良く解らん感じ、かつボロボロだったので交換です。


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SUの専用品はボロボロになるのが早いので、私は別のを少し加工して使っています。


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ミッションオイルも交換ですね。

オイルを入れる際は何度かに分けて、規定量まで入れてくださいね。1回で入れるとエライ事になるカモよ。
詳しくは「減るミッションオイルの怪」で勉強してね。

このタイプのキッカーカバーは注入口下までです。(キッカーカバーによって違う)


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プラグのコンディションは濃い目ですが良好。(距離数に対してのオイルの付着)

(ちなみに当店ではこの車両のエンジンOHしてません)


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フロント周りは過去に当店でセットアップ済み。

いい感じだったので、軽く掃除してOKです。

ドライバーで指してる、ブレーキカム。
ダブルカムである事より、ツーリーディングであるという事が重要。

この意味が解らないと、きっちりしたドラムブレーキの整備(加工)は出来ないかと思います。


※いくら効くようになったからって、ハーレーの古いドラムブレーキはフロントを多様しない方がいいですよ。
リアと(程々の)エンブレでしっかり減速して、後半で補助的に使う設計になっておりますので。


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各部グリスアップ。

ちゃんとジャッキアップして抜重状態(加重の掛かっていない状態)でやりましょう。
ワンランク上のってやつですかね?


この車両はテーパーローラーベアリングのスターハブですが、この商品は通常のスターハブのアップデート版と見せかけといて非常に大きな欠点があるので、今度書きます。
(この車両は対策済み)


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2年に1回の車検。

自分で行くのも一つの方法なので否定しません。
2年に1回検査のラインを通す事が車検ではなく、2年に1度くらいはちゃんとしっかり整備しましょう。って事だと思います。
(できればウチみたいな弱小ショップじゃなくて、立派な認証工場完備の一級自動車整備士とかいる所でやって貰いましょう(笑))

それさえしておけば基本的に2年間安心して乗れる。

そういうモンかと。


2年前に整備して以来、急激に伸びた走行距離がすべてを物語っているかと・・・・


ps.今回はちょっと一部上から目線な感じも有りましたが。

ホントまだまだです。私。

知らない事、日々発見がいっぱい。
勉強、研究あるのみ。


こんな感じの車検などの割と短期な仕事が現在18台入庫待ち(前より増えとるやんけ!)・・・・・・・・・・・・

現在預かり中の20台強。中期、長期の待ちを入れると・・・・・・・・・頑張りマス。です-

お車検の整備 (前編)

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明日、朝から車検だというのに、結構バラバラです。

写真じゃ解り難いけど、オイルタンクも修理の為外しました。


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こっちもこんな感じです。

まだ日は出てるし、そこまで切羽詰まっていません。


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ここで、予定を狂わせる小事件が・・・

19mmのバカでかいナットが、ブレーキのバックプレートに接触しております。

スプリングワッシャーとか入って無くても、モロ当たってます。

※最新のネジ理論ではスプリングワッシャーはかえって緩むと、以前にネジの勉強してたら書いてありましたが、どーなんでしょうか?

こー見えて、材料の事とか色んな事を日々勉強しておるのです。
整備の教科書やマニュアルには大した事は書いておりません。

「おおきな木の絵を描くのにも、葉っぱの詳細まで知らないといけない」と亡くなった祖父が教えてくれました。


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ナットが当たってブレーキが右に傾いてるのが解るでしょうか?

そもそも、ココにこんなバカでかいボルトってのは

「ゴメンナサイ・・・見た目が無理・・・・」と切り捨てましょう。


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旋盤でスリーブを削り出します。


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絶妙なサイズで圧入

いつも大体一発で行くのですが、この仕事してて地味に嬉しい"あるある"です。


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元のナットと比較

ボルトサイズは3/8インチ(9.5mm)、強度はGRADEー5の物を使用。
元がデカ過ぎてなんか頼りなく見えますが、十二分な強度です。

ボルトにも強度とか色々あるんです。
ホームセンターのとか使ってたらダメですよ。基本的に炭素の入って無い唯の鉄なので弱いです。

インチのが売ってたりしますが、建築用なので"ウィット(ウォース)ねじ"、解り易く言うとイギリス規格なので、ねじ山の角度が55度です。

同じ3/8インチのボルトでもハーレーのは"ユニファイねじ"、アメリカ規格でねじ山の角度が60度です。入らない事は無いんですが・・・・・

※イギリスからやって来たアメリカ人がなんで別のネジ作ったんだ?適当に決めたのか??


ネジの世界はめっちゃ奥が深いのですが今夜はこの辺で


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当たり前ですがちゃんとクリアランスを確保。

バックプレートの(ナットが当たった)跡が痛々しいですが・・まあ、これも歴史です。


※blogにはあまり書きませんが、日々こんな感じでさまざまな所からやってくる車両の手直しを仕事としてやっております。

人の仕事の失敗を見つけるのは簡単なので、別に自分が凄いとかそんなのは全く無いです。
(いや、、たまに自画自賛してるな)

車両のオーナーさんも、あまり自分のバイクの駄目な部分を見たくは無いかも知れませんが、だんだん良くなる自分のバイクに喜びを感じてくれれば本望です。


まだまだ写真があるので後編に続く

だけど私もほんとはすごくないから


これはドラムブレーキのシューを研磨しているの図。

旧車の修理屋さんならチョイチョイやる方法ですね。私も昔からやっております。(特にシューの張替え後はやった方がいい)
でもこれは、あくまで基本(ベース)作りだと思ってます。

当店では、ここからの作業が独自の方法でやっているので、実走行状態に近い状態で面出し出来てると思います。

でも面が完璧に出てても、それだけではまだダメで、その他の作動部品の関係性を突き詰めて行かなければ真のパフォーマンスは発揮出来ないと考えております。(例えばV-Twinの74ドラムは交換した方がいい部品があるとか・・・)
其の辺の理論がだいぶ固まってきました。(完成と言いたいけど、違う車両をやった時に突如問題を突きつけられる事がある、それが修理の世界の奥深さなので・・)

以前、雑誌の取材を受けた時点では、満足いってなかったこの車両のブレーキも良くなりました。


あー、真面目に書いてたら疲れるので、ここからはいつもの感じで。

☎「母さんやったよ!母さんの言ってたとおりアレとアレの関係をあーしてこーしたらフロントロックする様になったよ!」
「フロントホックじゃないよ!何言ってんだよ母さん!フロントロックだよ!」
「そんなことより最近の若者でPKと言えば"パンツ食い込んでる"の略の事を言うらしいよ!下手に人前で"PK合戦"とか言ったら変な顔で見られるので気を付けてね!じゃあね~」

・・・・・・詳しくはWEBで、じゃなくて店頭で。


ここからは、タイトルに関係した話(今夜は3部制)

最近、どういう訳か(同業者様からも)私の仕事について完璧なんじゃないの?だとか、なんでも知ってるとか言われたり思われたりするのですが、全然そんな事ないです。
時には失敗もするし、凄く悩むし、知らない事も沢山あります。

ブログでもなるべく大風呂敷を広げないようにしているつもりです。(広げすぎたら回収が大変ですしね)


ただ、この仕事をやり始めてからずっと、失敗や、ぶちあたった問題は頭をさんざん悩ませて最終的に解決してきた。
予算やら自分の力不足で足らない時は取り敢えず現状維持で待ってもらう事もあるが、「出来ません、もう無理です」だけは言わない様に。知らないことは調べたり、実験したりでクリアしてきた。

ただそれだけの事。そこまでの才能も無いし遠回りしながらも、ってだけの事。

なにも初めから凄い人は居ないし、そういう人はそうしてきたのだと思う。

だから、やった事あることは知ってるし、答えを解ってる。逆にやったこと無い事は知らないのも然り。


最近では、私が2年ほど前に担当した車両の足回り(特殊系)に問題が出てお客様に迷惑をかけるという事もあった。
やった時は、考えられる全てを使い完璧にやったつもりだったが、発生した問題点を見るとまだまだ甘かったな、と痛感させられた。

幸い転倒などもなかったのだが、今一度、人の命をも預かる仕事だと再確認しました。(何かあってからでは遅い)


後で何かを言われるのが嫌で過大評価してくれんといて、とかそういう単純な話では無いのはこんな感じの説明で解ってもらえただろうか?

(こういう話を書くと「川村さん何か参った事でもあったのかな?」と深読みする人が一人二人といるけど、まったく無いです。参った事があったとしても感情で物を書くのが嫌いなのでリアルタイムな事は基本書きません)

最期に、記事のタイトル以外全く関係無しな動画で今夜はお別れです

少し前まで、スーパーとかで歌ってた19歳の少女

長い下積みを終え、一気にブレイクした96年。ユーロビートを歌わされ突っ走って、初めて自分の為の歌を作ってもらい、何万人の観客を前に、こみ上げる思いは何かを感じずにはいられない。

DO NOT MIX !! ~混ぜるなキケン~

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<注意! これらの部品を(別の部品と)混ぜんじゃないぞ!このベアリング一式はマッチングしてるからね>

的な事が書いております。

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申し遅れました。私、クランクケースの左側でクランク軸を支えております、ベアリング一式であります。

真ん中に来るコイツら(下図の10番と12番)の厚みがクランクシャフトのサイドクリアランス(横方向のガタ)を決定づけておるのですが・・・

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説明書には偉そうに「混ぜるなキケン」と書いている割にはそのまま組むと理想の数値にならない事が多々あります。(私的にはほぼ合いません)

ここに関してはマニュアルには載っていないイロイロなノウハウが必要だと思っております。


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話は変わって、お次はブレーキフルードの話。

大体のハーレーはシリコン系のDOT5という規格の物を入れます。

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が、しかし、2006年以降のハーレーからはグリコール系のDOT4という規格の物が指定になっております。
純正のマスターシリンダーなら、この様にフタの所に書いてあるので(ゴチャ混ぜの車両以外は)これに従えば大丈夫です。

あっ、そうそうグリコール系とシリコーン系は混ぜるとブレーキが効かなくなったり、トラブルの原因になり大変キケンです。はい「混ぜるなキケン」でつながりました。
「整いました~!」ちゅうヤツですね。

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ここからがオーセンティック的メンテナンス講座の始まりです。(なるべく他所で語られていないのを中心にヤリます)

この様に2002年式(通常DOT5)の車両にブレンボのマスターシリンダー(DOT4指定)が付いておる場合はどっちのフルード(オイル)を入れればいいの?

ハーレー用のシリコーン系のDOT5は最初は紫色ですが使ううちに黄色くなるので見た目にも区別が付きません。(すぐに紫色じゃなくなるが、それが交換時期の目安ではない。)

私はぺろっと舐めれば区別がつくのですが、皆さんはそういう訳にはいきません。(ウソつきました。舐めた事ありません)

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シリコーン系は水分と混ざらないので、この様に水滴を垂らすと完全に分離します。

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一方、グリコール系に水滴を垂らすと「モワっと」広がります。(今回のブレンボはグリコール系でした。)

確かアルコールと似た成分だったような違うような。アルコールに水滴を垂らすと同じ感じになると思います。

とにかく、グリコール=アルコール(っぽい)、シリコーン=油(っぽい)って覚えておけば以後、簡単に見分けれると思います。

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自分的にはかなり端折って書いているつもりだが、ブレーキフルードの事を書くだけでも書き出したらキリがありません。(いや、本当はキリはある)

続いては油圧ドラム用のフルードの話。

純正のワーグナーの土瓶マスターの蓋には今度はDOT3と書いてありますが・・・

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現行品はDOT5に表記が変わっております。

タッチもしっかりするのでDOT5に入れ替えて使います。

あと、DOT5(シリコーン系)はゴム類への攻撃性が高いのが一般常識ですが、グリメカのマスターシリンダー(表記はDOT3かDOT4指定)へは問題なく使用できています。(勿論、混ぜるなキケンで。)

とまぁ、そんな感じです。

新品パーツの取付けアレコレ

ハーレーの部品はいろんなパーツを簡単に手に入れる事ができるのが魅力なのですが・・・コレがアレコレありまして・・・

新品の部品もそのままで組めなくもないのですが、ひと手間、ふた手間入れてやることで後のトラブルを防いだり、部品の耐久性を上げたり出来るので、その一例をあげてみます。

今回のパーツは、新品のスポーツスター用の21インチホイールです。
でも、見た目の綺麗さに惑わされてはいけまへん。

まず、ホイールベアリングの調整からいきます。
マニュアルの規定値は左右のガタ(エンドプレー)が5/100~15/100mmになっていますが・・・

このホイールは25/100mmつまり0.25mmもあります。
ベアリングのクリアランスとしては大きいですね。

下の写真①の様に、ベアリングはテーパーローラ―ベアリングなので横ガタが大きい=縦ガタも大きくなります。
幾度と無く路面からの衝撃が加わる部分に縦ガタが大きいと、ベアリングの寿命が縮まるのは想像できますでしょうか?

下の写真②の様にセンターカラーを旋盤で削って、クリアランスを詰めますと↓

当店では、4/100mm前後(+-1/100mm)を狙って、クリアランスを調整します。
これで、耐久性はグッと上がるはずです。
※あと、同業者にしか解らんでしょうが、アウターレース(コーン)がしっかり奥まで入っていないのとかもあるので工具を使って、しっかり入れておきましょう。
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①ハブの中はこんな感じです。(写真はワイドハブ用)

②旋盤で1/100mm(以下)の誤差を狙いセンターカラーを削ります。
大体いつも狙い通りイケるので、「俺って旋盤使うのウマいかも?」ってうぬぼれております。
でも、ピタっとくると嬉しいんですよね~。

③新品のホイールでも結構、振れているのがあるので、調整し直します。
ヒドイのはスポークがちゃんと締まってないのもありますので、要チェックですヨ。
均等に締めておけば、折れるなんて事はまず無いです。逆に張りがバラバラだと折れる可能性もあるので、やはり要チェックですネ。

④スポークホイールはニップルの所から雨が侵入して、100%の確率でリムの内側がサビます。
当店では、ニップルの隙間にグリスをすり込んで水の侵入を軽減させる方法を取っています。
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①元のグリスは(どうせ)しょーもなそうなのを使っているだろう、ということで、一度洗浄します。

②グリスといっても実にいろいろな種類があるので、ここはホイールベアリングに適した、高荷重にも耐えるグリスを使います。(更に耐久性UP!!)

テーパーローラ―は内側にグリスを入れ難いので、専用の工具をつかうと・・・

③この通り、内側にしっかりグリスが入ります。ハミ出た分は外側からすり込んでおきます。

④隙間という隙間にグリスを塗りたくり、雨水の侵入を防ぎます。最後にオイルシールを入れて、更にしつこくグリスを詰め込んで完成です。

新品部品をポン付けする5倍くらい時間がかかりますが、後のトラブルを防ぎ耐久性も上がったのでOKでしょう。
ホイールベアリングのガタを25/100mmから4/100mmまで詰めたら、足回りのシッカリ感は明らかに良くなりますので、これまたOK牧場でございます。

あきらめたらそこでメカニック終了ですよ

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①ソフテイル用のPRIMO社製のオープンベルトキットをTCダイナのミッドコントロール用に加工して取付。
までは良かったのですが、走行数百キロでオイルが滲み出て来たとの事で入庫。

②元の構造。ミッションのメインシャフトから来るオイルをOリングのみで止めようという構造。
オイルシールを入れるスペースが確保できなかったのか、はたまたコスト削減の為か?

③この業界で良く耳にする魔法の言葉「こんなもんですよ」。それを言うのが人一倍嫌いな私は、常備薬の「ヒラメイータ」を飲み、ひらめきました。

まず元のオーリングをワンサイズ太い日本製のNBRゴムの物に交換出来る様にリング溝を加工し(気休め程度ですが)、オイルシールが入るショベルのクラッチハブナットを短く加工ました。

ネジピッチもサイズもドンピシャなのでお財布に優しい感じで、消耗品も手軽に入るのでベリーグゥな感じです。

④出来るだけ内側に寄せて付ける様にハブナットを加工したので、プレッシャープレートは最小限の3mmだけ削ればいけました。
オレンジ色の物は光明丹というバルブの辺り幅などチェックする時に使う物で、これを塗って仮組みして、計算通りハブナットと接触していないかチェックします。

さらに「コンナモン・メカニック」の為にデータ流出をしますとクラッチハブナットの全長は25.6mmですので、もしオイル漏れで困っている人がいたら、「俺いいこと考えついちゃったんだよね~」などと言いながら治してあげて下さいな。

Drum Brake 研磨治具

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①デュオグライドのリア油圧ドラムを分解したら、ドラムの内面がまるでア・ラ・ポテトの様に非常に荒れていたので、真っ平らに研磨しなきゃいけない訳なのYO!

ってな訳で、この際だから治具(-ジグ-同じ作業を正確にする為に固定したりする道具)を作ってしまえ、ってな訳でジャンクな純正スターハブを材料にしちゃいます。

ハブを提供していただいたFKMCSの福西さん、ありがとうございます。

②スポークをバラバラにして、ハブを旋盤で削り込んで、ドラムを研磨する時に咥える部分を削り出します。

今思うと、もっと良いやり方があったなぁ・・・と思いつつ、職人の勘なのか、まぐれなのか解からんままにバッチリ精度が出ました。

③そしてこんな感じでドラムの内面を削って平らにします。

④ブレーキシューも国産のライニングに張り替えて、コントロールしやすくロックし難い制動性を目指してみました。

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