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お車検の整備 (前編)

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明日、朝から車検だというのに、結構バラバラです。

写真じゃ解り難いけど、オイルタンクも修理の為外しました。


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こっちもこんな感じです。

まだ日は出てるし、そこまで切羽詰まっていません。


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ここで、予定を狂わせる小事件が・・・

19mmのバカでかいナットが、ブレーキのバックプレートに接触しております。

スプリングワッシャーとか入って無くても、モロ当たってます。

※最新のネジ理論ではスプリングワッシャーはかえって緩むと、以前にネジの勉強してたら書いてありましたが、どーなんでしょうか?

こー見えて、材料の事とか色んな事を日々勉強しておるのです。
整備の教科書やマニュアルには大した事は書いておりません。

「おおきな木の絵を描くのにも、葉っぱの詳細まで知らないといけない」と亡くなった祖父が教えてくれました。


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ナットが当たってブレーキが右に傾いてるのが解るでしょうか?

そもそも、ココにこんなバカでかいボルトってのは

「ゴメンナサイ・・・見た目が無理・・・・」と切り捨てましょう。


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旋盤でスリーブを削り出します。


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絶妙なサイズで圧入

いつも大体一発で行くのですが、この仕事してて地味に嬉しい"あるある"です。


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元のナットと比較

ボルトサイズは3/8インチ(9.5mm)、強度はGRADEー5の物を使用。
元がデカ過ぎてなんか頼りなく見えますが、十二分な強度です。

ボルトにも強度とか色々あるんです。
ホームセンターのとか使ってたらダメですよ。基本的に炭素の入って無い唯の鉄なので弱いです。

インチのが売ってたりしますが、建築用なので"ウィット(ウォース)ねじ"、解り易く言うとイギリス規格なので、ねじ山の角度が55度です。

同じ3/8インチのボルトでもハーレーのは"ユニファイねじ"、アメリカ規格でねじ山の角度が60度です。入らない事は無いんですが・・・・・

※イギリスからやって来たアメリカ人がなんで別のネジ作ったんだ?適当に決めたのか??


ネジの世界はめっちゃ奥が深いのですが今夜はこの辺で


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当たり前ですがちゃんとクリアランスを確保。

バックプレートの(ナットが当たった)跡が痛々しいですが・・まあ、これも歴史です。


※blogにはあまり書きませんが、日々こんな感じでさまざまな所からやってくる車両の手直しを仕事としてやっております。

人の仕事の失敗を見つけるのは簡単なので、別に自分が凄いとかそんなのは全く無いです。
(いや、、たまに自画自賛してるな)

車両のオーナーさんも、あまり自分のバイクの駄目な部分を見たくは無いかも知れませんが、だんだん良くなる自分のバイクに喜びを感じてくれれば本望です。


まだまだ写真があるので後編に続く

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