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エンジン Archive

ロッカーOリング 追記

前から書かな、書かなと言いつつ書いてなかった重要事項

ショベルのロッカーシャフトプラグのOリングを取り扱っておりますが、当店のOリングはロッカーシャフトの種類に応じて2種類ラインナップございますので、ご注文時の参考に

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コチラが90度のタイプ

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組み付け時の状態はこんな感じです

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コチラがテーパータイプ

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組付時はこんな感じです

という訳で、ショベルのロッカーOリングをご注文時は、90度タイプ、テーパータイプのどちらかをご指定下さい

ご注文は、メールかFAX077-532-1514(TELと兼用)で問い合わせ&注文して下さい。

4つで1400円(税込み1512円)で、封筒、切手代で送料88円、合計1600円で送ります。(※税率8%時)

振込先はプロフィールのCompany Infoからどうぞ→http://authentic.moo.jp/main/archives/2005/07/04222534.html

世間ではシャフトの種類すら語られていなく、Oリングの種類とか無い様な感じですが、当店ではここまで溝のサイズが違うなら2種類あった方がええんじゃない?派なので2種類用意しております
という話でした~

ショベルのオイルライン

本日は久しぶりに業者向けな感じのお話

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ほんの些細な事が一歩間違えれば大惨事シリーズです

今回はショベルのロッカーオイルライン

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この様に、純正と社外、はたまた社外同士でも色々長さが違ったりします。
今回、純正のが用意出来ませんでしたが、基本純正の方が長いです

ロッカーボックスの位置関係とかも関わってきます

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加えて、この受けのフィッティング部分も深さがいろいろ違ったりでして・・・

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浅いタイプ

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深いタイプ

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ここのオイルラインには、オイル漏れを防ぐために、ゴム製のスリーブが入るのですが大概の物は長期使用に伴い、上の写真の様に潰れてしまいます
特に社外のセットを組む時は注意が必要というお話を

物によってはフィッティングに刺さる部分が3~4mm潰れてしまうのですが

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オイルラインの長さが短かったり、深いタイプのフィッティングに片側が寄ってしまいスリーブがオイルラインのエンド部分より出てしまうと、穴を塞いでオイルが行かなくなってしまう事がありますので、実は非常に注意深く組む必要があると思っているのは私だけでしょうか?

結構重要なのに、皆知らないのか?知ってても書かないのか?語られない話がまだまだ色々あるかと思っとります

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純正か社外か以前にこの様にヘッドを先に組んでから入れようとして入らなかったのか、短くカットされてしまってる物もあるので、これまた要注意!

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短いっ

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場合によっては、オイルラインを制作して対処しております

こんぐらいの長さは欲しいですね~

んな訳で、ほんの少しの事が大惨事シリーズ、ロッカーオイルライン編をお届けしました

カムギアツール ~調子が良いは作られる偏~

何年か前からずっと書こう書こうと思い、書いたら書いたで他の人の考え方を否定してるような、揚げ足取ってる様な気がして、なかなか書けずじまいの事を書きます。

今回はほぼプロ向けの内容なので、興味無い人はスルーの方向で

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エンジンとかやってるブログとかでチョイチョイ出てくるこの工具
一流メーカーと言われているJIMSのカムギアアライメントツールですね

これでギアを入れ替えて正確なカムタイミングを出せるスグレモノです!みたいに紹介されてるのを見た事ありますが、私の見解ではOKではないかな?という工具なのです。

上の写真で見るとかなりタイミングがズレている様に見えるので、ついつい0のメモリの所に合わせて入れ替えたくなりそうな感じですが、実は上の写真のカムはほぼほぼカムタイミングが取れておるのです。

ここからはこの工具を使った事ある人しか解らないかも知れないですが、付いてきて下さい。
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この工具の真ん中の穴にあるこのポッチに

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70年以降のカムのエンドに入ってる溝(ガバナー固定用)を合わせて

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カムギアのピニオンギアとの合いマークを工具の三角矢印と合わせドエルピンで固定(写真では入ってませんが)し、その時に目盛のどこに来てるかでカムタイミングを見ようというのが狙いの様ですが

本来は、カムギアとカム山との位置関係を合わせないといけないのに、この工具では、カムギアと溝(ガバナー固定用)との位置関係を合わせる事になってるだけなんです。

カム山に対して、超正確な角度でガバナー固定用の溝が掘られていたら、本来の狙いどおりこの工具で合わせてもちゃんとしたカムタイミング(バルブタイミング)が得られるのですが、実際の所その溝は正確とは言えない事がしばしば

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純正Hカムその①

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純正Hカムその②

工具側固定でセットしたらこれだけ、カム山の角度が違います(この場合は、溝とカム山の関係性)

なので初めの写真の様に、工具上では思い切りズレててもカムタイミングが出ていたり、メモリ0付近でカムタイミングが出ていたりという事が起こるのです。

工具上でズレてるからといって、うかつにメモリで合わすとかえってカムタイミングが狂うという事があるというのを知っておいてください

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逆から見たギアと溝のズレ

ブリーザーギアの合いマークをどちらも9時の位置に持ってきた時に、これだけ溝の角度が違う事もあります。
※どちらもカムタイミングは合ってる状態

加えて言うと工具側のポッチもどこまで正確か解りませんし、各カムメーカーがどこを基準で溝を掘ってるかとかで変わります。
純正カム、社外カムなどでバラつきは様々ですが、私の手持ちの工具ではアンドリュースなら大体目盛のこの辺で合わせればカムタイミング出るとか自分用にはデータを持っております。

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カムメーカーから出てるデータを元に合わせるのですが

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ピストン上死点をダイヤルゲージで出して(写真なし)

まずフロントインテークのタペットが0.053インチ(1.346mm)上がった所で

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上死点の何度手前かを見て・・・・

みたいな感じで、駄目ならギア入れ替えてを繰り返して、初めて正確なカムタイミングが得られるのです。
カムタイミングとか検索して、最初の工具は出てきますが、ディグリーホイール(分度器みたいなの)とかダイヤルゲージが出てきてるのをなぜかハーレー業界では目にしないと思うのは私だけでしょうか?


とまあ、本当はメルマガにして金取りたいくらいの事を労力使って書きましたが、誰かの参考になって調子の良いバイクが少しでも増えればと思います。
※、お歳暮お中元は年中受け付けております

点火調整もこれに近い感じでやればより正確な調整がとりあえず出来ます


今回の記事を読んで、前に組んだバイク大丈夫かな?と汗が出てる人も居るかも知れませんが、まぁ、従来のやり方でもイケてたのなら別にえーんとちゃいますか、ぐらいにしか思っておりません。
細かい事書きましたが

まぁ、私は日々正解に少しでも近づく用に、そして最終的にはテキトーにやります(笑)

SIFTONのオイルポンプ

天才チューナー、トム・シフトン

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オールドレーサー好きなら一度は聞いた事がある名前だと思いますが、現在もなおカムシャフトなどのエンジンチューニングパーツを製造、販売しております。

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今回はそのシフトンのオイルポンプを使ってみる事に

理由はS&S製より純正に見た目が近いから
それだけ

新品パーツといえど、組む前に入念なチェックをするのは当たり前なのがハーレーの整備の世界

通常バリ取りとかがメインですが、オイルポンプの穴という穴、溝という溝を構造を理解しながら入念にチェック!

なんかオカシイ所発見~の図、が上の写真

オイルを流し込んだが何処にも流れて行かない

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他社のポンプと他年式の物と比較の図

こういう時思う、無駄な在庫バンザイ

今回のメーカー側の加工ミス部分は、1次プライマリーチェーンへの給油のライン穴が開いていませんでした

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今回組む車両はオープンプライマリーが組まれているので、別に開いてなくてもギリOKなんですが、今後の展開や次に乗る人の事も考えて加工します。

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深さを測りながらこっちからも開けます

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これでオイルが行くはずです

参考にして下さい

手前味噌ですが、ハーレーの修理は経験のある専門店でやりましょう

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ややこしいついでに、今回の車両はアメリカからのゴチャ混ぜ系エンジンでして、72年の1200ccベースに1340ccのクランクが組まれていて、ケース加工がしてないのに73年以降のオイルポンプとカムカバーが付いているという訳解らん仕様で、結果から言うとクランクにオイルがいってないという残念すぎる組み合わせ。

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クランクが常時ちょびちょび給油?のサイドオイラーから、油圧上がった時に流れるエンドオイラーの年式に替えられているので、色々とケース側も加工します。

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穴を埋めたり~

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用意してた~72’のポンプも加工

一般ユーザーには意味解らんブログになって来ましたが、古いハーレーの修理は同じお金出すなら経験のある専門店に出しましょうという事です。

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オイルポンプシャフトのブッシュもガタガタだったので、面倒くさがらずに交換します。

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新しいのと、古いのん

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新しいのを圧入~

ガタなしスルスルになりました

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今回の車両はカムタイミングもズレていて良くない感じでした

この辺もワンステップ先の調整方法でやってますので、今度書きます

現在、SIFTONを始め多くのパーツ会社がアジア系企業に買収されてるので、品質の低下が多方面で起きているというのが今後の悩みです
ダメな部品はMADE IN JAPANで作る必要が出てくるんじゃないかと

会社が大きくなり、株式化され、グローバル資本主義の波に押され、創始者の意志とはかけ離れていく時代よ、いと悲し

今回は主に加工穴が開いてなかっただけでしたが、全ての穴に意味があるのでその辺をしっかり見極めれるお店に大事なお金は使いましょうという話でした~

COCK OFF!!

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こちらデロルトキャブ。イタリア製の粋なヤツ。

当店ではあまり使わないですが、旧車にも似合うしイタリア製なのでなんかモテそうな感じでいいんですが、ちょっとばかし難点がありまして、本日はその辺の対処法の一つを提案したいと思います。

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リンカートキャブやS&SのLキャブなどの古いキャブもそうなんですが、このキャブには金属製のニードルバルブが入っておりました。

ゴム製のと比べてオーバーフローし易いのは勿論の事なんですが、このデロルトキャブはオーバーフローした際に溢れたガソリンがそのままシリンダーに流れ込み、クランクケースまで落ちてエンジンオイルとガソリンが混じってしまい、まぁ平たく言うと"良くない状態"になるのです。

これは、BキャブやLキャブ、FCR、CRキャブにも言える事で、これらのキャブが付いてる人は特にガソリンコックは必ずOFFにする癖を身につけておいて下さい。

万が一やっちまった時の対処法はまた今度書きます。

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今回の車両も2度もクランクケースをガソリンでイッパイにしちゃったみたいなので、そうならないように現代の部品を使えるようにアダプターを削ってるの図。

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コック閉める癖がどうもつかない。エンジンオイルにガソリン入ってエンジンぶっ壊したくない。

そんなワガママを叶えるには、EVOの途中から採用されてる負圧コックを使えるようにするちゅうのはどうだろうか?
と、前から思ってたのでやってみようって事に。

こんな感じで負圧を取れるように加工。

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取り付けるとこんな感じ。
なるだけ目立たないようにしました。

負圧ホースは専用品を使いましょう。
負圧で潰れない様に。


紹介遅れましたが、負圧コックとはエンジンが回って吸気の負圧がかかってる時だけガソリンが送られるコックで、逆に言うとエンジン回ってなければガソリンが流れないので、コックがONのままでもガソリンが流れず、オーバーフローの心配がないという安心設計なコックの事なのです。

キックでちゃんと送れるか心配でしたが、キックでもそれなりの流量が得られております。

キックだけでも案外いけそうな感じ。

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コック本体はこんな感じ。

元はメッキなので、ブラストで質感を落ち着かせました。

あっ、ちなみにこのコックのOリングは部品が出ないみたいで、他所の店ではコックASSY(一式)で交換させられて結構な金額言われるみたいですが、Oリングごときでそんなアホな話は無いと思い探し出してあるので、当店ではコックASSYの半額でOリング交換致します。

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10年以上前に作った車両ですが、ずっと乗ってるって自然体でイイネ!

女子がオーナーですが、近々ショベル女子が一人増えそうです。
女性客が数人しか居ない当店には貴重な存在です。

まぁ、入りにくいんでしょうね~。別にいいけど。


という訳で、こんな方法もあるよ!という提案でした。

やらない人は必ず COCK OFF!! でお願いします 


ロッカーOリング ~安物買いの銭失い編~

(ナレーション)BRAUN MORNING REPORT 

通勤中のサラリーマンA「えっ!?ヒゲですか?」「朝ちゃんと剃って来ましたよ~。」


ブイ~ン、ブイ~ン。

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ブイ~ン、ブイ~ン


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コンコンッ

サラリーマンA「あっ、結構剃れてますね~☆」


はい、のっけから若い世代には???なパロディーから始まりました

何の事かは今から説明しますね。


ってCMの説明じゃなくてエンジン関係の話でしたね。

先ほど手に持っていたのはショベルのロッカーアームシャフト
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14番の部品ですね

今回はそこに使うOリング(15番)について重要な事を書きます。


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ロッカーアームの目玉の周りに注目!

この様にOリングがはみ出ている車両は要注意です。

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外すと中がこんな感じになってる可能性があります。

近年特にゴム製品の質が落ちてきてるので、社外の安物を使うとこの様になります。


エンジン組む時に、「えっ!?洗浄ですか?」「ちゃんとやりましたよ~。」っても、こんな事になったら意味無いですよね。

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この様なカスがロッカーアームシャフト内部を通り、オイルラインを詰まらせます。

小さなオイル穴が詰まるとバルブ周りにオイルが行かなくなり、最悪バルブが焼きつき(抱きつき)を起こし、ヘッド周りのオーバーホールとなっちゃいます↓↓

去年もこのオイルライン詰まりが原因の車両を何台か修理しました。
一度ヘッド周りをバラすとアレコレ出てくるので結構な出費となります。

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当店では以前はハーレー純正を使ってたのですが、ここ2~3年前から入手しづらくなったのと、なんか少し品質が落ちた気がするので、オリジナルのフッ素ゴムの物を使っております。

耐熱、耐薬品性(ガソリン)に優れる日本製の物です。

純正の物より若干太くオイル漏れもし難いです。
(EVOのプッシュロッド用を使う人も居る様ですが、あそこまで太いと潰れるので詰まらないですかね?オイル漏れを直すつもりでライン詰まらせて、バルブ焼いたら本末転倒。かと思うのは個人的な意見)


以前から常連さんにはネットショップをやるやると言ってますが、一向に実現しないので欲しい人は小売りしますので、メールかFAX077-532-1514(TELと兼用)で問い合わせ&注文して下さい。

※シャフトの形状により2種類用意してございますのでこちらの記事を参考に90度タイプかテーパータイプをご指定下さい

4つで1400円(税込み1512円)で、封筒、切手代で送料88円、合計1600円で送ります。(※税率8%時)


振込先はプロフィールのCompany Infoからどうぞ→http://authentic.moo.jp/main/archives/2005/07/04222534.html


とまぁ宣伝みたいになりましたが、手間を考えるとアレなんでスルーして下さい。

「俺のもこうなってたけど、Oリング換えるだけで大丈夫かな?」
って人は、来店して頂ければロッカーアームを分解せずに洗浄をする道具と方法を持っておりますので来店の上、ご相談下さい。
全部取れるとは言えませんが、やらないより随分良くなるかと思いますよってに。


皆様が安物買いの銭失いにならない様お祈り申し上げます。

インジェクションはもっと初心者

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Lキャブなどのマイナーなキャブも経験不足ですが、インジェクションのコントローラーは、もう一つ初心者です。

今時のハーレーはキャブの代わりにEFI(エレクトロニック・フューエル・インジェクション)、要するにコンピューター制御で霧状の燃料を吹き付けるヤツ、になっているのが当たり前で、これから先もしばらくずっと続くでしょう。完全なAI(人工知能)とかにならない限りは。

すごく賢いシステムですが、排ガス規制の関係でノーマルマフラーでも薄めに設定されているので、マフラーやエアクリを換えた日にはメッチャ薄く(燃料が)なって、エンジンは熱持つわ、場合によってはまともに走らないわでと、厄介な面も持っております。

そこで、上記写真の様なコントローラーを着けて燃料の噴出量を調整出来るようにするのですが、この写真のサンダーマックスというのは細かな調整がPCで出来て、おまけに走れば走るだけ自己学習機能が働き、そのバイクにとって最適な状態にするという、およそキャブではありえない部品なのです。

もっと簡易な操作の物は今まで何台か着けましたが、このサンダーマックスは1年前くらいから着け出して、今回で3台目。

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高校の時、「英語なんて使わんやろ?」と思っていつも赤点だった私も、努力の結果この程度の説明書は大体読める様になりました。

でも専門用語で「Pig Tail」とか出てくるので???ってなったりします。
頑張って前後の文章からなんとか理解するのですが、全部読みきるのにはまだまだ時間がかかっちゃいます。

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今回の車両は、コンピューターがリアフェンダーを外さないとアクセス出来ず、USBケーブルの脱着が通常のポートから行えないので、このいっぱいピンのあるコネクターの線を3箇所ばかり外したり入れ替えたりしなければいけません。

※今回の記事おもんないなぁ~

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パソコンとバイクがつながるなんて思いもしなかったけど、そのうち人間とパソコンが繋がるのでしょうか?
レイ・カーツワイルさんはパソコンと繋がるその日の為まで死ねないので、サプリメントを毎日250錠飲んでいるそうですが・・・

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アフターファイヤー回転域を設定したり、アイドリング回転数、もちろん燃料の量の調整をしたりといろんなことがPCで設定出来るそうです。(なぜか他人事)

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この辺のは速度とか全て電気信号で読み取る訳ですので、その辺も合わせていきます。

キャリブレーションという奴らしいです。

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プーリーの歯数の変更や、タイヤのインチアップをした際に変更して調整するそうです。

面白く無さ過ぎなのでこの辺でヤメにしましょう。

せっかくなのでこれを着けた車両の紹介でもしましょうか。
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一度、塗装屋に出向き、色決めして送られてきたサンプルが気に入らず、再び車両ごと持ち込んだ甲斐あっていいブルーになりました。

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ペインターは最近話題のあのKAMIKAZE PINSTRIPE さん!

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元の色。

高級感が足らないってゆーか

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リアフェンダーもそうなんですが、「元のフェンダーを短くしてノーマル感を無くして欲しい」って事でしたが、切っただけではイマイチだったので、先になるほど細くなるようにスラントさせて、切りっぱなしだと先が薄くてペラペラで安っちくなるので、溶接で肉盛りしてボリュームを持たせたりしてます。

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んで、完成したのがコレです。

※クリックで1024x768のサイズで綺麗に見れますよ☆

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いいんじゃないでしょうか?

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これがほぼノーマルの車両

真横からのバランスが悪い車種ですね。

※個人の感想になります

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タンク、前後フェンダーはノーマルを使いましたが、バランスの取り直しとペイントのライン、配色の持って行き方で随分と変化した様に思います。

まさにkawamuraマジック!!

※最近コメントが少ないので、とうとう自分で言っちゃう様になっちゃいました

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ブルーのタンクに映り込む琵琶湖もブルー

それは当たり前だが、スバラシイ事です。

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最後に松の木とパシャリ


という訳で、インジェクション車もなんとか対応しています。初心者ですが。
という記事でした。

Lキャブ初心者

最近ちょくちょく目にするS&S社のLキャブって奴がありますが、これについて若輩者ながら少し触れてみようかと思います。

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ざっくり言うと60年代から作られたレース用のキャブがルーツとなっているキャブで、フロート室(ガソリンが溜まってる所)が横に付いている"サイドフロート"が特徴のモデルです。

このカタログにも「テスト走行はストリート、ドラッグレース、ボンネビル・ソルトフラットで・・・」とレーシングキャブとして産まれてきたのが解ります。

一般的に流通しているのは4種類ですが、結構イロイロ在るので今から書いていきます。

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この写真の手に持ってるのが「GAL」というモデル。1972-75年に作られたモデル。割と古いモデル。

車体に着いてるのが「MGAL」というモデルで1977-78年に作られたモデル。
「GAL」の改良バージョン。メインエアポートの位置や、メインノズルの変更でエアブリードが向上しパワーアップを図った。
両方とも口径は同じ1-7/8"(47.6mm)

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(ココからは拾いもんの画像)
これは「GBL」というモデルで1972-75年に作られた、「GAL」の小口径バージョン。
口径は1-3/4"(44.45mm)。基本的な作りは「GAL」と同じでボディーも共通なのでGBL(GAL)の文字は打刻で入っている。
※MGALや後に出てくるMGLは口径は1つなので浮き文字

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これが最終モデルの「MGL」。口径は1-7/8"(47.6mm)。1980-81年に作られた。
ボディーには"MG"の浮き文字が入る。
フロートが真鍮の筒型から黒く四角いフォームタイプに変わり、ニードルバルブも変更された。

※この写真のは珍しい後付けの加速ポンプ付き。

インターミディエイト・エアブリード(エアジェット)が付いてセッティングし易くなり、チョークがノッチ式(4段階)では無く、スプリングプレート式になりどこでも固定出来る様になり始動時の微妙なチョーキングが可能になった。
(MGALで不満だった点が解消されている)

(通常のキャブのスロージェットにあたる)インターミディエイト・ジェットがエアジェットの追加に伴い変更された。
ちなみに古い資料では"Idle Jet"や"Idle Tube"と表記されていたりする。どーでもいい事ですね。


ここでおさらい。モデルを分けるアルファベットの意味を書きます。
G→ガス、GAS(ガソリン用)
F→フューエル、TOP FUEL(レース用燃料)

A→1-7/8"(口径)
B→1-3/4"(口径)

L→新型、Late Model(後期)

M→モディファイド、Modified(改良版)

MGALだったら、M・モディファイドの、G・ガソリン用の、A・大口径の、L・新型、って事になります。

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ここからはレアモデルに少し触れます。

これは「F」というモデル。レース燃料用の初期モデル。
※刻印がFだけどFAというモデルの可能性もアリ←誰か教えて~

初期モデルはチョーク無し(別体の後付け)なのが特徴。ちなみにバタフライ別体はたぶん無いと思います。

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同上の小口径の「FB」というモデル

GA.jpg
これは「GA」というモデル。初期型のガソリン用ですね。
別体のチョークが付いてますね。

※この写真のはポリッシュされてますが通常は鋳造の鋳肌です。

GB.jpg
これは「GB」というモデル。同上の小口径バージョン。

FA、FB、GA、GBは1967-71年に作られたモデル。

1975年の資料によるとIdle Tube(インターミディ)は.025.028.031.033.036.040。
Main Jetは.066~.104の.002刻みと記されている。

タイトルのLキャブ初心者とありますが、私、最初の写真のGALとMGALを触っただけで、あと資料用に大神戸の河田氏からMGALを借りてデータ取り(この辺はシークレット♥)にしただけでまだまだ経験不足なのです。
だれかMGL貸して下さい。マジで。


若輪堂(バイクチーム)の奥本氏のショベルにGAL装着。

えらく始動性が良いですが、私のキックが上手過ぎるだけですね。
徐々にキックを弱くしてみております。

てか、エンジン暖まってるし別に凄く無いじゃん。て感じですね。
※遅角はBTDC7°にしました。


マグネトーをフル進角させて(BTDC35°)のキック始動。※動画20秒あたりから

しっかり目に蹴っております。私はエンジンの中が透けて見えますので余裕です。
慣れたらフル進角固定でカッコ良く蹴って下さいね。

約12時間外に放置して、完全に冷え切ってからのガチでの一発始動!のつもりが2発目に始動。※初めの1発はチョーキングでガソリンを送っております。

正直半分マグレかな?とにかくホッとした。(恥ずかしい感じの動画にならずに)

動画の撮影は去年の11月24日、深夜なので店内に入れての始動です。


とまあ、なんかLキャブなら任せろ的な記事になっちゃいましたが、まだまだ経験不足なのであまり期待されても困ったりもします。
それなりには出来るとは思いますが。

スロットルシャフト周りなどのリビルドキットはS&Sからまだ出てます。
セッティング用パーツは大神戸さんで購入出来ます。
GAL GBL MGAL用→http://daikoube.blogspot.jp/2013/08/blog-post_28.html
MGL用→http://daikoube.blogspot.jp/2014/04/lmgl.html

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メインジェットの調整でなんとなく出てても、本来のパワー出てない可能性もあります。
低回転から高回転までベストにすると凄くパワフルになるので、頑張ってセッティングにトライしてみてはどうでしょうか?

ホントに肝心な事は特に書きませんでしたが、資料として何か役に立てば幸いです。
役に立った時に「イイネ」ボタンを押せば100円くらい入るシステムを誰か作って下さい。結構労力使ってるんで。

気になり出すと止まらな~い

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去年販売した車両なのですが、渡してから直ぐにオイルが漏れ出してきて、どんどん酷くなり入庫。

リアのロッカーカバーとヘッドの間から漏れておりました。
オーナーと相談の上、工賃約○千円でやる事にしました。

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「フロントも怪しい様ならやっといて下さい」と言われフロントもバラしたのですが、シリンダーの付け根も怪しいので、ついつい捲ってしまいました。

せっかく上のガスケット換えても、しばらくして下から漏れてきたら、また全部バラさないといけないので凹むだろうなぁ。と思い。

何より初ハーレーのオーナーさんが連続したトラブルでハーレーが嫌いにならないかなぁと余計な心配しちゃったりな訳で、シリンダーも捲っちゃいました。

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と、ここまでは良かったのですが、見た感じフルノーマルな車両なのに一度開けた跡があるんで何かと思えば、プッシュロッドがANDREWSのアジャスタブルタイプのに変わっているじゃあ~りませんか。

なんとなく計測の図

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ここで豆知識

EVO以降のノーマルプッシュロッドはこの様にカラーコード(色分け)で4本とも分けてあり長さが違います。
(残念な事にこんな超初歩的な事を知らないハーレー屋がいたので一応)

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振り分けはこの様になっております。

間違うと異音が止まらなくなったりで要注意!

なぜ、日本語と英語のマニュアルがあるかと言うと、日本語は解りやすいけど時々数値とか間違って書いてあるのでこれまた要注意。

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社外のプッシュロッドはカラーコードが無いのでコヤツでマーキングしておきます。

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話は戻って、プッシュロッドがアジャスタブルに換えてあるという事は(一つの小さな可能性を別として)、基本的に何かしらのチューンアップがしてある可能性が大。なのです。

シリンダー削ってないかチェックしてるの図

ヘッドも面研してないかチェック(写真無し)

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可能性としてはハイカムが組まれている可能性が一番高い。

なので見た目純正なバルブスプリングも一応、強化が入ってないかチェック。

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カラーも全部チェックの図

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今回使うバルブシールはVITON素材の物を使うのですが、純正のシールより背が高い上に今回はハイカムが入っていると思われるので、ガイドの高さを専用工具で削ります。(全部揃えると結構高い)

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これが

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こうなります

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これで気になる所はオッケーかと思いきや、今度は見た目が気になってきちゃいました↓↓

カリフォルニアからきた上物車両なのでヘッドライトの中の配線とか新品みたいにキレイだったのですが、この辺の年式特有のアルミの上にクリアー塗装してあるの部分が、見事にヤラれています。

国内に保管中になったのでしょうか?

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剥離剤で塗装を一度剥がし、ザラザラな所をペーパーで手磨きしてからのバフ掛け。

キレイになりました。

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ヘッドもガスケット面の面出しして、カーボン落としてキレイキレイにしました。

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ピストンも真っ黒なので

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勿論キレイに

ちなみに走行距離はだいぶ少ない車両なので各ブッシュ類他は良い状態でした。

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走った感じそこまでのハイカム入ってなさそう。

でもやっぱりどうしても気になるので、開けました・・・・・

予想通りANDREWSのEV3でした。

その後カムカバーのヤレも気になって、クリアー剥がしてバフ掛け

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他にもシリンダーにクロスハッチ付けたりあれやこれやしたけど省略して

はい!完成!!・・・・・

の写真が無かったので中途半端な終わり方~


ちなみに一応追加金貰いましたが、勝手に暴走した部分もあるので、超超破格でやらせて頂きました。オーナーが一番びっくりみたいな。

まぁ、これでスッキリ気持ちよく乗れることでしょう。


RIMG0042-2.JPG
なんか終わり方がスッキリしないので、ここで豆知識その2

これも実際他所の車両であった話

純正のバルブガイドにVITONシールをこの様に下までガンガン入れちゃうと・・・

RIMG0043-2.JPG
シールがバルブガイドの頭で押し広げられて(下品な人はおっ広げられてと言った方が解り易い)、「ガイド穴よりシールの穴がデカくなっちゃってますがな」状態になるのでこれまた要注意。

ダマシダマシ

ニューオーダーまで辿り着けなかった馬鹿D級アイアンですが、その後を気にしてもらってる方もいる様なので報告しておきます。


とりあえず、スローエアジェットがむき出しなのでここからゴミが入ったのかな?


てな事で、キャブを初めてちゃんとOHしてみた。

その後、あっさり始動。

治ったかと思い。別の日の開店前に堅田まで走って帰って来るが、「う~ん」何か違和感。


また別の日に気になっていたギア周りをバラしてみると・・・・ピニオンブッシュが焼けとるがなっ!

実を言うとこのバカアイアンはオイルが全然回って無いのです↓↓
ただ組み直すのもなんなので、ちょっと加工して・・・


オイルシールが入る様にしてみました。カワサキのW1とかこうなってますね。

これでちょっとでも油圧が逃げないかな?あんま効果無いかな?ちゅう感じです。

結果、やる前よりはちょっとマシになったけど、根本的に油圧が低いのでどーにもこーにもちゅう感じです。

このエンジンは私は組んでないので良く解りませんが、たぶん鉄ヘッドに対して柔らかい素材のバルブガイドが使われていて、エンジンが冷えた時にガイドが締まって抱きつきを起こしてたのかな?
パーキングで止めた後にかからなかったのはそのせいかと思う。


全然回っとらんがな・・・・・・

こんなにオイルが回ってないなんて、ダメ♡絶対!

この後、思いつく限りのダマシダマシな方法で若干改善させました。D級のDはダマシダマシのDという事を追加しておきます。

オイルポンプ、その他諸々治したい所が一杯ありますが、お客さんのバイクが優先なので、壊れるまで騙し騙し乗ってやります。
よってハイスロには自走で行きます。私のダマシダマシ・テクニックを駆使すればきっと逝けるでしょう。

交差点で無意味に吹かしてる私を見たら、「アイツだいぶ頭おかしいな~」と思って頂ければ大体あっています。
まぁ、最低な状態の物から見えてくる物もあるかと・・・


こっちは10年前に私の師が考案したハイボリュームポンプドライブギアを組んだナックル。組み立ては私がやりました。

完全にオイルが温まった状態ですが、ビュンビュン廻っております。ちなみにオイルは20w-50
を使用しております。
戻りはクランクケースの負圧でガンガン戻しております。

無駄な時間という「糧」

悪戦苦闘していたTRITON(トライアンフエンジンにノートンフレームのカフェレーサーね)ですが、やっと光が見えて来ました。

このトライトン。2,3年前にサイレンサーを入れ出した頃からカブってカブって調子が悪くなり、過去にも悪戦苦闘して"何とか"の状態で渡し、一度、英車屋さんで見て貰う事を薦めた。
そこでエンジンをやってもらったりしたが結局治らず(ひどくなった?)出戻って来ました。

RIMG1386.JPG
いろんなホースが繋がれ「ICU」に入れられているみたいな絵になってますが、まぁまぁそんな感じです。

キャブなのか、点火なのか、エンジンなのか?(これは無いか?)
さんざんキャブをいじくったが改善されない。チョークバルブの経路塞いだりいろんな事を試すが、光が見えたかと思えばどん底。これの繰り返し。

取り敢えず、点火タイミングを見直す為にギアカバーを開ける。点火タイミングが遅かったので、「コレだ!」と思い、組み直すが、また撃沈。RIMG1290.JPG
けっこうなハイカムが入ってるらしく、どんなカムが入っているか取り調べ中の図。                                                                            
RIMG1292.JPG
ピストン上死点などを基準にどのタイミングで開き始めるかなどをチェック。

RIMG1291.JPG
今回はエンジンが組まれている状態なので、ロッカーアームの動きをダイヤルゲージで見て何度手前で開いて、何度後で閉じるかをチェック。

RIMG1412.JPG
大体こんな感じで数値化して、イメージを膨らませます。
※この時点ではバルブクリアランスが大きかったので実際はもっと開いている。※普通はカムローブセンターが100度~110度に来る様にする。

EX(排気側)のタイミングが遅い感じしますが、元々、この状態で調子良かったので今回は取り敢えずこのままで行く事に。よく言えばトルク型なのかな?

RIMG1296.JPG
カムは650cc用のカムで、アイドラーギアの合いマークが2本有ります。IN、EX共に早い方で組まれていました。

この辺のカムギアはKEYが3か所入れ替えれて、カムギアの位置を、「標準」「早い」「遅い」で変えれるみたい。※ハーレービッグツインはKEY無しの圧入なので無段階で変更出来る。

ギアをひとコマ進めると早くなりすぎるので、KEY位置を変更して、EX側のタイミングを進める事も出来る。

金色の"ゴールドライタン"みたいなのは社外の強化オイルポンプです。


とまあ、カムの特性が解ったが、元のからずれている事も無く。データ取りだけして終了。

んで、この後キャブ内部の部品変えたり、更にセッティングを煮詰めたりして。完了!
何度も試乗を繰り返し、色んな走り方を試すが「いいんじゃないの」っちゅうとこまで(超完璧!の一歩手前)出来た。
とても10kmごとにカブってプラグ掃除していた車両とは思えない感じになった。

サイレンサーを抜いて一番初めに戻すとか、キャブをアマルに換えるとかの妥協案が出ていたが。「負けそうになった昨日のアタシvsやり切った今日のアタシ、の勝利」みたいな感じです。

ハーレー屋なので他車種をやると(研究すると)時間ばかりかかって大変なのであまりやりたくないです。といいつつ、来週はアマゾネスが入ってくるなぁ・・・・

オーナーさん(中学からの同級生)出来ましたよ。ニューオーダーイケますよ。


10年ほど前に制作した車両です。カッコよろしいなぁ~

コンロッド・ベアリングレースの修正

あまりエンジンの事を語りたくない私ですが(ホンマかいな!?と聞こえてきそうですが・・)業務連絡も兼ねて、現在作業中の一例を取り上げます。

車両は98年のFLSTFです。

高速で車速が伸びないとの事で入庫しました。

他所でハイカムなどのチューンがされていて、初めは走り方とエンジンのバランスが悪いと睨んでいたのですが、少しすると"ピン"と来て分解してみるとビンゴでした。↓

(ベアリングが入っているので)初めはフリーで動くコンロッドですが、エンジン回転方向に回すと(特にリアの)コンロッドがロックしております。


コンロッド大端部のベアリングレースが歪んでおります。茶色く焼けたスジがいっているのが解かるでしょうか?

後期のエボに多い症状ですが、私はメーカーのコストダウンによる製造工程の短縮に問題があるのでは?と睨んでおります。

はい、地味ムービー

これはフロントのコンロッドですが、ベアリング&クランクピンとのクリアランスの広い部分で1/100mmで、狭い部分でほぼ0mm(少しアンダー)

つまり、1/100mm(真円よりも)歪んでおります。クリアランス(ガタ)も狭いです。

コレを研磨して修正します。

今回は予算がアレだったので、一般的な方法で研磨しました。

手作業で、狭い部分を狙って真円になる様に研磨します。
ごちゃごちゃ数字の事を言っていますが、ここらのエンジン修理は手の感覚も大事なんです。

フロントのコンロッド修正後

上下左右、右斜め左斜めの4ヶ所でざっと計測。出来る限り1/1000mmの公差の真円を目指して修正。
今回はクリアランスは一般的な2/100mmにしました。

つまり、狭かった所は2/100mm研磨して、広かった所は1/100mm研磨しました。(簡単ではない)

おまけ

リアのコンロッド修正後

初めの動画を見ても解るとおり、こっちの方が歪みがひどかった。(ビフォーの動画取り忘れ・・・)

狭い所はクリアランス0mm(アンダー出てた)、広い所はほぼ2/100mmでした。
つまり、広い所はほとんど削らずに狭い所だけを狙って2/100mm研磨して広げた。そしてクリアランスを2/100mmに持って行った。(これは結構ムズイ)

ちなみにフロントもリアも一発でいけました。いい感じです。

どこの部分が狭くなっているのかを手の感覚で感じながら&理論的にどの部分が狭くなっているかを考えながらやれば、手作業でもこっこう真円に修正出来るのが解ってもらえましたでしょうか?

数値<手先の感覚<イメージかな?

減るピストン径の怪?

今回はかなりどーでもいい事ですが、"怪"シリーズの流れで書いちゃいます


これはベアリングやシャフト、ピストンなどの外径の精密測定に使う”マイクロメーター"という測定道具です。

小さい物から順に、0~25mmまで測定できる物、順に25~50mm、50~75mm、75~100mmと4種類のマイクロメーターを当店では使用しています。

これは(写真手前)25~50mmの物ですが、25mmの隙間の部分に何か黒い物が挟まっております。


拡大してみると、[20℃]、下に[25mm]と書いてある見慣れない物体ですが、これは電池を入れ替えた際などに、基準の25mmを取るための"基準棒"と言われる物です。

下の[25mm]は解りますが[20℃]って何?って思った方はおられるでしょうか?

大体の人は「また何か小難しいこと言うとるなぁ」とお思いでしょうが、、、その通りです。

金属は温度によって膨張したり収縮したりするので、「基準出しをする時は室温などを全て[20℃]の環境下でやってネ!」って意味の[20℃]の表示なのです。

「ハーレーなんてアバウトなモンだし、大体エンジン暖まったら何度になんねん!そんな話どーでもえーわ!」と言う方も居られるでしょうが、、、大体あっています。


ま、こんな事もあるって事を知っておけば、もしかしたら何かの役に立つかもってな感じで本題に入ります。


INがエンジンルームでの測定時の室温です。(ちなみにOUTは外気温)


赤外線放射温度計でピストンの温度を測ります。(20℃です)


ピストン外径を測ります「77.369mm」


ピストンをちょっと冷やして再計測します。(8℃です)


8℃のピストン外径を測ります。「77.319mm」です。最小単位が1/1000mmなので、冷えたピストンは5/100mm小さくなっています。(77.369mm-77.319mm=0.05mm)

「何を細かい事言うとんねん!」とツッコミが入って来そうですが、、「ごめんなさい」と謝るより他ありません。

ちなみに一般的なショベルなどでシリンダーとピストンのクリアランスは5~6/100mmぐらいです。


「ダメじゃん!!」と思われた方もいるでしょう。暑い夏と、寒い冬の工場では・・・・・・

でも、実は今回はピストンのみ冷やしたので、実際の寒い工場では測定工具も冷たいし、シリンダーだって冷たいので、実際は影響はもう少し小さいです。その辺を考慮すればダイジョウブです。
実際、修行していた店ではある程度の温度管理しかしていませんでしたしね。


でも、"一度知ってしまうと気になっちゃう派"なので一応私はやっています。
エボのピストンクリアランスを2/100mmまで詰めるとかアホな事をやったりしましたが(ちなみに焼きつきませんでした)そこまでやらない限り必要でないと言えば必要ない事なのです。

ちなみにこの8℃のピストンを20℃まで温度が上がった直後に測ると、また違った数値が出ます。
測定環境を20℃にして30分~1時間してから計測するのがベストです。


とまぁ、どーでもいい事を長々と書きましたが、これらの事を知った上でイメージ力を付けてある程度アバウトにやるのと、何も知らないでアバウトにやって、失敗の原因がウヤムヤになるのとではまた違うかな?ってな感じです。

あまりこういう事を書くと測定オタクだと思われそうでイヤなんですが、0(ゼロ)基準を一定にしたいのと、数字から見えてくるイメージとかもあるので、細かい目の測定とかしてるだけなんですよね~。

減るベアリングの怪

前回、「減るミッションオイルの怪」と言う記事を書いたのですが、その第2弾です。
~の怪はシリーズ化するかも知れないです。


一昔前はあまり出来るショップも少なかったのですが、ネットや雑誌で語られる様になって、クランクの芯出し1/100mm以内でやってバランス取りやって、測定工具は1/1000mmの物を使ってと、(なんかいかにもデキそうな感じですが・・・)細やかな仕事が出来るショップも増えて来ましたね。

でもね、そんな事ばかりに目がいっていて、大事な事を見落としては元も子もないという話をいたします。

全体の出来、バランスが大事なんですよね。結局。

マニアックですが、特にエンジンを組まれる方は要注目でございます。

写真はよく工具屋で見かけるマグネットパーツトレイです。

強力な磁石が付いてるので、工具や、細かい部品、ボルトなどを紛失し難く便利なので、バイク屋ではよく見かけると思います。

勘の良い方はもうお解りだと思いますが、こんな事をやったらどうなるかと言う実例を紹介します。


これは、トランスミッションのベアリングローラーです。

標準サイズで、直径[3.170mm]です。(コレより小さいサイズは存在しない)


これはある所でオーバーホールされて8000kmしか走っていない車両のローラーです。

あまりにガタがあったのでバラして計測すると、直径[3.090mm]で8/100mmも摩耗して小さくなっています。(つまり軸のガタは0.16mmも増える)

通常そんな早く減る訳はありません。

たいがいの人はベアリングの材質を疑ったりするでしょうが、違います。

ベアリングローラーが磁化してしまっているのです。


強力な磁石にさらされた鉄は磁気を帯びて磁石の様になってしまうので、ミッションのギアなどから出る鉄粉が吸着して、常にローラーを削っている状態になっていた為です。

上の写真はイメージが湧き易い様に砂鉄をまぶしてみました。

コレがエンジン内部で起きている事もあるのです。

「キャ~~~~~!!」と悲鳴を上げている人が居ない事を願うばかりです。恐ろしいですからね。
(こういった事は言われるまで気にもしないけど、言われてみれば当たり前な事なんよなぁ)

再利用する部品が磁気を帯びている場合でも何とか出来る装置なんてのを持っているのはウチくらいかなぁ・・・

この動画に出て来るベアリングが、急激に減ったベアリングです。
変な機械でブイーンとやればくっつかなくなるという地味な動画です。

今回の記事は、まぁまぁシークレットなので公表はどうしようかと思っていたんですが、誰かのお役に立てればと思いましてアップしました。

ホントにそれで大丈夫?って思う事が沢山あります。まだまだシークレットはいっぱいあるので、「まぁええっか」てな感じです。

Oh shiiiit !!

先日、あわよくば今週末に納車しようと、ショベルのカスタムの詰めの作業を急ピッチでしておりまして、配線も終わり久しぶりのエンジン始動!

「おー、すぐかかったね~」なんて感心していたのもつかの間、なにやら作業台にオイルがポツリ、ポツリと・・・・

Oh Shit! ア~ンド・・・ガックシ↓↓

純正カムカバーの製造時の機械加工穴を埋めてる溶接脇にクラックが・・・

まあ落ち込んでてもしゃーないので、やるっきゃナイトinナイトですので、プッシュロッドを外し、点火系を外し、カムカバーを外し、再溶接。

あとはサクっと組んじゃいます。

と言いたい所ですが、まだダメですよ。
溶接によるカバーの歪みが考えられるので、カムブッシュやらを外して定盤でひたすらシコシコ面研いたします。


ちょこっと擦ったの図↑


さらにシコシコと擦って・・・はい、でけたの図↑

指で指している所が少し残っておりますが、指の感覚で確かめた感じ、ガスケットの追従を考えればここでOKなのです。

昔は意固地になって完全に面がでるまでやったのですが、面研すると言う事は元の状態よりサイズダウンするのを念頭に入れれば無理な深追いは必要ありません。

こだわるのはいいけど、無駄に時間をかけて無駄に作業料金が上がるのもどうかと思いますしね。

もちろんボルトの位置や締めつけた時のカバーの歪み等を考えた上での事です。

昔は割と数値や平面度などの机上理論を追い求め過ぎる傾向がありましたが、今はなんというか自分がエンジンになった気持ちでやっております。

はい、意味不明で申し訳ありません。

そんでカムカバーのカムブッシュを入れ替えてリーマーで削るのですが、市販の特殊工具はどうも自分的には「アバウトな加工しか出来ないなぁ」と思い、加工したり自作したりする場合が多いです。

↑コレでリーム加工した後に、ホニャララでホニャララしてってな感じです

オイルポンプのガスケット交換

pump-gk.jpg
①ショベルヘッドが作られて30~40年経ちますが、さすがに経年変化でガスケットの劣化が起きてオイル漏れを起こしたりしてきています。

結構何十年も開けてない車両ってあるんですよね~。

一口にオイルポンプカバーガスケット交換と言っても、外側のカバーガスケットだけ換える場合と、今回の様なケースとではかな~り部品と時間のかかり具合が変わるというのをお届けします。
数千円で済むのもあれば余裕で十万越えなんてのも噂話ではありません。

写真ありませんがピニオンシャフトの振れをダイヤルゲージで計測します。今回はめずらしくほとんど振れは見られませんでした。

シャフトが辺摩耗している事も多いので、惑わされない様にですね。

②オイルポンプカバーガスケットが経年劣化で交換しなければならない程年月がたっている車両は結構いろいろやらないといけない場合の方が多いです。ぶっちゃけ。

今回入って来たのは、純正カムカバーをメッキしてあるのですが、ブッシュ類を付けたままメッキがかけてあり、それも何十年も前の仕事っぽく、ブッシュ類は完全に減っていたので当然交換です。

まずは新品のブッシュに入れ替えます。

もちろん、ピニオンシャフトとカムカバーのオイルライン、オイルポンプとクランクケースのオイル穴がちゃんと正しい組み合わせか事前に確認しておきます。

このカムカバーは72年以前の物をムリクソ加工してありましたが、一応機能的には問題無くいけそうなので今回はリサイクルします。

この辺はマニュアルに載っている事では無いので、経験と専門知識が必要です。知らずにやると油圧が落ちたり、クランクにオイルが行かなかったりするので結構重要なんです。

カムシール、ベアリングももち交換です。

③今回は腰下までバラす訳にはいかないので、代わりの純正ケースや特殊工具とリーマーで
ラインリーミングしてブッシュ穴を整えて、元のエンジンに戻し、アタリを見ながらホーニングをします。

JIMS社製のブッシュはオイル穴が開いていないので、追加加工でオイル穴をあらかじめ開けておきましょう。

④オイルポンプシャフトは見事に減っていましたので、交換です。
この辺はだいたいいつも在庫しています。(今回の作業で使った部品はすべて在庫してあります)

この時点でクランクケースのブッシュもクリアランスを見ておきます。(この辺けっこう省いてるお店多い気がします・・・)

続き
pump-gk-2.jpg
①オイルポンプシャフトのシールももちろん交換です。
別に秘密にする程でもないので載せますが、私は純正と反対向きで組みます。
知らない方もいるかと思うので・・・

②前から怪しいと思ってたカムタイミングをチェックしたら結構ずれていたので、とりあえず今回はジグ上で0度に合わせておきました。
※この目盛はアテにしてませんが・・・

③ピニオンギアとカムギアのバックラッシュ(簡単に言うとギアとギア間にわざと作ってある隙間)を計測します。必要があれば違うサイズのピニオンギアを交換します。

④今回はガバナーがかなり摩耗していたので交換しました。

いっつも思うのですが、社外のガバナーは新品でも軸にグリスが塗って無いんですが、余所から入って来た車両のほとんどが全くグリス塗って無い事がほとんどで、悲しくなります。(赤サビが出ています)

そんなに手間では無いので、一度バラしてグリスアップしてから組みましょう。
壊れたら換えりゃいいのは解かりますが、なるべく部品が長持ちするように心がけるのが大事なのではないかと思います。

とまあ、堅苦しくて同業者にしか解からない部分満載ですが、ちゃんとやると結構大変な作業だという事が少しでも解かっていただければ幸いです。
だいぶ端折ってるつもりですが、この辺を語り出したらキリが無いのです・・・・

あと今回大丈夫でしたが、よくあるのがポンプ本体が傷だらけで使えず交換、とかタペットローラーがガタガタの物やタペットブロックがガタガタの物や、ブリーザーホールが傷だらけな物はプラス結構な修理代が要るのでちょっと覚悟が必要です。

肝心のポンプガスケットの交換写真がありませんがちょっと加工してから使うだけで何も大した作業ではないので割愛させていただきました。
あっ、あとポンプギア組むのにはコツがあるのですがまたの機会に。

あっ、あと・・・・・・


もうええか

奥深きクランク芯出しの世界

ハーレーのエンジンの腰下の要的作業と言われる、クランクの芯出しやバランス取り。

当店でもこの事については常に追求し続けている課題の一つですが、落とし穴がいくつもあるので、そのうちの一つを紹介いたします。

一般的には右に付いてるダイヤルゲージを使用しますが・・・・・

左>3/1000mm 右>0/1000mmに25分ほどで追い込みました。
これを見る限り左の方が振れが多く見えますが・・・・

そのまま、右のゲージをピックゲージに換えると、、、0mmだったはずが2/100mmまで増えております。(ピンボケで申し訳ございません)

一般的に使われているダイヤルゲージでは上下の往復運動はキチンととらえますが、回転方向はある程度しか正確に追従出来ていないのがお解かりいただけたでしょうか?

さらに

今度は測る位置を外側にもってくると、1/100mmまで減りました。
これは外側で支持しているので、内側に行くほど振れが大きくなり、外に行くほど振れが小さくなる為です。

これらの事から、芯出しの計測はピックゲージを使って、なるべく内側で計測する事がより正確に測れるという事が解かって貰えたでしょうか?

さらに言えば、外側支持と別の方法での計測もやればより完璧です。


芯出しする前の下準備も大事だし、芯出し正確にしてもマニュアルどおりの手順でやれば(※多くのショップがそうだと思いますが)、せっかく出した芯が狂う可能性が何度もあるので、その辺も独自の方法でやっています。

一般的なユーザーは、バイク屋なら修理出来て当たり前、お医者さんなら治療出来て当たり前。と思っておられる方が多くおられるようですが、同じバイク屋でも、エンジンが得意な店、そこそこ適当にやっている店。そのなかでも徹底的に追及している店、追及しているつもりなだけの店と、イロイロあるのをどうぞ知っておいて下さい。

どれに優劣を付けるナンセンスな意見は私は言いませんが。(常に自分の考えが一番という思考は横に置いておくべきだと思っておりますので)


ハーレーのマニュアルは残念ながら戦前とあまり変わっておりません。今は2010年なんです。
ハーレーの部品は精度が悪い物も多くあります。
正確に数字で追い込んでも、完璧と言えない事が数多くあります。なんとも奥が深くまだまだ出口は見えそうにありませんが、常に神経を尖らせつつも、やわらかい発想力を養っていきたいと思います。

もっと自社オリジナルの特殊工具が沢山欲しいのですが、なかなか作るマニーが捻出できないのでボチボチやっていきます。


今回も同業者や相当なマニアしか理解しにくい内容で申し訳ありません。ペコリ。

Help me!!

eg%26eg%26eg.jpg
誰か助けてぇ~・・・・
みたいな事になっています。

エンジンルーム内に7台分、バラされた部品が所狭しとヒシメキあっております。
ここんとこ、エンジン関係の仕事を集中的にやっており、ついこないだは、TC88のカムテンショナー交換してたり、今現在、78'FLHのオイルポンプ交換、その他諸々をしていたり、つい最近入ってきた車両はバルブの焼き付きでヘッド周りの修理をやらなきゃいけないし。
更に一台、カスタムベース車両のエンジンも今から開けてOH(オーバーホール)せねば・・・・

これだけオーバーホール待ちのエンジンがあると、旧車はそんなに壊れる物なのかと思われる方もいるでしょうが、ここにあるのは全てアメリカや他店で組まれたりした物です。
ちなみに、ここ10年私がOHしたエンジンでやり直したのは、安物社外シリンダーが割れてしまったナックルと、半年で3万キロ走る超人的なエボの2台だけです。
eg%26eg%26eg-2.jpg
相変わらず、現在作業中と待たせている車両が50台越えで、大変ご迷惑をおかけして申し訳ございません。

引き続き作業助手も募集していますので宜しくお願いします。

72’SHOVEL エンジン part③

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①エンジンの要、良いエンジンを組むにはクランク周りをキチっと組む事がキモなのです。あとオイルコントロールも大事ですが。
今回は純正よりも遥かに軽量なピストンを使う為に、以前に組んだ人が空けまくった穴を埋めていきます。ただ単に埋めるのではなく、最適なバランスになる様に考えて一つ一つ重量を決めて削り出した部材です。

ちなみに、通常のバランス取りでは開ける場合の方が多いです。

②こんな感じで油圧プレスで圧入して埋め込みます。この後、さらに抜けないように固定します。
クランクのバランス一つで、耐久性やエンジンのフィーリング、振動の出方が変わるのでこれはヒジョーに重要な事なのです。
ハーレーのエンジンをやっていて、特に奥が深く、研究し甲斐のある部分の一つです。バランス取りの作業の画像は割愛しています。
ちなみにこの電子秤(はかり)は10万以上します。こんな高級品必要無いのですが、やっちゃいました。しばらく灯油を買うお金もありませんでした。ホントにアホですね↓↓
ハーレーのエンジンは数字がすべてでは無いのです。でも、基準を作る為のデータは欲しいものなんです。
その後、1/100mm以内に芯だしを行います。これもマニュアル通りでは、話になりまセニョリータなので、独自の方法でやっております。

③今回使った、KB製ピストン。他のピストンより200グラム程違う事もあるくらい軽いんです。
軽いので、サイドフォース(横にかかる応力)が軽減され、シリンダーにやさすぃー感じになります。
簡単にいうと、シリンダーの壁を鉄球で叩くのと、ピンポン球で叩くのとでは・・・・・そこまでの差はありませんね、言い過ぎました。でもなんとなくイメージ出来るでしょうか。

④このエンジンで目指したのは、耐久性が高く、ストレス無く気持ちよく回せるエンジン。特にチューンupしていないですが、うまくオイシイところを使って走れば早く走れるシブ好みなエンジンに仕上がったと思います。
闇雲に排気量を上げたり、レーシングパーツを使っても全てがバランスよく、きちんと組まれてなければ実力は半減します。

72’SHOVEL エンジン part②

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①今回、もともと付いていたオイルポンプがヒジョーに怪しい状態だった為、オーナーのリクエストでS&Sのオイルポンプに換えました。
これがまたポン付けとはいかず(ボルト穴とかは合っているので取り付けだけならそのまま取り付けれますが・・・・)このように新たにオイル穴を開けたり、要らない穴を塞いだりしなければなりません。

クランクケースのこの付近の穴という穴が何処にどう通じているかを各年式で全て理解しておかなければ、とんでもない事になる事もあります。
たま~にですが、ごちゃ混ぜのエンジンとかではこの辺が間違って組まれている事もあるので、車体番号で見た年式通りに部品を付けてもエンジンがぶっ壊れる事もあります。ハーレーのエンジンの恐ろしい一面を紹介いたしました。

②こっちも・・・・ドリドリ
この車両はオープンベルトなので空けなくてもいい所もあるのですが、将来クローズドに戻した人が困惑しないように開けときましょう。写真には有りませんが、ブリーザーギアも加工します。

③カムカバー各種(4種類)
クランクケース側のオイル通路とマッチングしたカムカバーを使わないとエンジンが焼きつく恐れがあります。カムカバーガスケット1枚間違えただけで同様の事が起こることも有ります。
気を利かして新品のブッシュに入れ替えても、オイル穴が開いてない物もあるのでこれまた要注意ですよ。信じちゃいけないアメリカ製品。

④んで、こんな感じで付きました。ここから更にドライブギアも強化してマルチグレードのオイルを使える様にします。

72’SHOVEL エンジン

hide-3.jpg
①一般の方にはあまり見受けないこの小さな部品。バルブ・キー(キーパー、コッター)というもので、バルブスプリングが外れない様にセットする為のクサビの様なものです。
このバルブ・キーですが、写真手前の黒い方がこの車両に付いていた物で、社外品(有名メーカー)の物です。奥の方が純正です。
パッと見は手前の社外品の方が加工精度も高くよさそうですが、このちょっとしたパーツの選択ひとつでエンジンの特性が変わってしまうので要注意です。

②まず純正のバルブ・キーをセットしたところ、セット長(スプリングの長さ)が34.35mmです。

③次に社外品のバルブ・キーをセットしたところ、セット長32.98mm。部品が肉厚な為、1.37mmスプリングが縮んだ状態で付きます。これにより理想のスプリングレート(バネの強さ)より硬い状態になってしまいます。バネが強すぎるとバルブガイド、ロッカーアーム、タペットローラー、カムベアリング他、多くの部品に対する負担が大きくなりエンジンの耐久性が落ちる可能性が出てきます。
しかも怖い事に、この社外品のパーツの部品番号に対応する純正品番が②の物と同じなので、何も知らずに互換性が有ると思いそのまま組んでしまう恐れがあるのです。

古いエンジンを組む時は、バラしてチェックして計測するのに非常に時間がかかります。悩んでるだけで半日過ぎる日もよくある事です。
たまに「俺は30分もあればエンジン全バラに出来るぜ」とか言うメカニックが居ますが、バラしている最中、いや、バラす前の段階からそのエンジンの悪い部分を見つけ出す為のヒントが沢山隠れているということを知らなければなりません。

④これはバルブスプリングのロワーカラーですが、国産トラック用のシールを入れる為に内径が広げてあります。1340用のヘッドならまだここまで広げてもいいですが、1200はバルブガイドのツバの部分にこのロワーカラーが乗っかるのでこれでは角当たりしてスプリングが斜めに付いていたので要交換です。
ちなみに上部のアッパーカラーは4個中3個が違う物が入っていました。よーく見ないと判らない程の違いでしたが・・・
最近、ネットや雑誌で得た受け売りの知識で組んだ様なエンジンをたまに見かけますが、その情報が自分のバイクに当てはまらない場合が多くあるので、やはり自分の目で見て考えていかなければ本当の技術は手に入れる事が出来ないと思います。

チューニングエンジン用のシリンダーを主に作っているアクステルの工場にTrust Nothing (何者も信じるな)と書いてあったと思うが、常識とされている事や、時に作業をしている自分自身ですら疑わなければ良い物は出来ないという事だと思う今日この頃です。

cylinder head refacing tool

cylinder-head-refacing-tool.jpg
ショベルのヘッド面を均一にフラットに加工する工具を作ってみました。
①まず、ベースとなる大小2枚の円盤を作るために、親戚のリハート・エンジニアリングさんにCADで図面を引いてもらいました。このベースは精度を上げたかったので専門職にお願いしました。
②その円盤(大)にロッカーボックスのスタッドが入る穴を8つ開けます。この穴が不均等なピッチの為、一度、試作品を作って現物合わせでφ8.2mmで開けました。
そして円盤(小)が入る溝を、燃焼室の中心が軸になる様に掘ります。
③あらかじめ四方に均等に空けられている穴をガイドに、タップの下穴を開けます。
④そして出来上がったツールを旋盤にセット。この後、テスト用の店のストックのヘッドを回して削りましたが、初めは相当びびりましたよ~。でも慣れれば、これなら絶対大丈夫という自信になりましたけどね。

cylinder head refacing

cylinder-head-refacing.jpg
①圧縮がかなり低く、取り外された72年FLのヘッド。
外す前に、プラグホールからオイルを入れて再度圧縮を測ったらかなり改善されたので、通常ならシリンダーとピストンの磨耗によるクリアランスの増大が原因だと診断されるところです。
②しかしよく見ると、ヘッド面が金ノコで切ったような、指ではっきり解るほど段が付いています。これならここから圧縮が漏れても全然おかしくありません。事実、プラグホールから入れたオイルが外側へ噴き出されていました
ここからは推測ですが、製造過程で鋳型から外されたヘッドをカットして面研せずにそのまま出荷されたのではないかと思います。常識としては考えられないのですが、この時代のさまざまな逸話を聞く限りありえない話ではないと思います。
ショベル以前のハーレーの修理は、いくら整備書を勉強しても肩書きがあっても、通用しない事が多々あります。あの手この手で無限に手こずらせてくれます。鋭い洞察力と、イマジネーション、指先の感覚。そして何より真剣に向き合う姿勢が必要だと思います。
俗に言う「ハズレ」のエンジンには必ず何か原因があります。そこを突き詰めるのは、はっきり言ってショップとしてはかなりしんどかったりします。でもそれが、いちメカニックとしての経験となり、良いエンジンになれば全て善しなのではないかと思います。
③面研ツールを使って、公差 1/100mm以内研磨されたシリンダーヘッドの表面。作業風景は動画でアップしておきます。
④加工後のヘッド。
右下に写ってるのが、面研用の治具(ジグ)で、左下のはその治具(ジグ)を作る為の試作品。

今回のように、ヘッド表面が荒れている場合もありますが、バラバラな馬鹿力で締められたヘッドや、オーバーヒートなどでヘッド面がゆがんでる場合もありますので、同様の作業をして圧縮漏れや、内側にオイルが入り込むのを防ぐ事を防いでやります。

cylinder head refacing movie 


ショベルヘッドのヘッド面の研磨作業の動画です

KNUCKLE HEAD マニ革命

in-mani.jpg
写真左上より時計回りに

・ナックルのマニホールドです。54年までのアーリーパンまではこの大型の六角ナットで締めこむタイプになっており、旧車のエンジンの造形をより引き立てております。
でもこのタイプのマニホールドは、難点があり、ブラスシールと呼ばれる真鍮のリングを締め付けて密閉させようという考えなのですが、どうしても二次エアーを吸い易い構造となっていて、後にOリングをバンドで留めるタイプに変わりました。
今回は外観をリングナットのままで、後期パンからショベル中期まで使われたOリングをそのまま使えないかという事にチャレンジしてみました。
・写真中央の金色のが外したブラスシール、その下の黒いOリングがショベル等のOリング、パッケージに入っているのが新品のブラスシールキット。
・もともと付いていたマニホールドは表面がかなり荒れていたので(写真左側)、真円に研磨しました(写真右側)。
・ナットの内側にOリングが入る様に溝を掘り、Oリングを装着。この状態ではまだ未完成で、もう一つパーツを製作して、シリンダーヘッドに装着。組み込み時はシリコングリスを軽く塗っただけで、液体ガスケットは使いませんでしたが、みごと完全に二次エアーの吸い込みが止まりました。
旧車にとって二次エアーは、エンジンに重大なダメージを与えかねない為しっかり止めておくのが大事です。

今回も一部のマニアが泣いて喜びそうなマイナーネタになりました。結構簡単そうにしてますが、案外手間がかかる作業です。見た目と性能の両立は想像以上に苦労を要しますが、成し得た時の満足感はスバラシイものがあります。

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