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プロフェッショナブル

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プロフェッショナルとは何か、と言う事について以前から書こうと思っていたテーマなのですが、明確な事も言えないし、何より自分自身がそれに足り得るかと思うとなかなか書けずじまいでして、でも「書きかけ」
として今回は書かせてもらおうかと思う次第であります。

2~3年前の私はプロ根性と言うのを履き違えていたのかは知りませんが、とにかく労働時間が長ければ長い程いいと思っていて、最長、60時間連続で作業して全身がシビレてきてだいぶヤバイ感じになったり、呼吸が困難になってどうやって息をすればいいか解らなくなったりして、ちょいちょい「死」と言う物を身近に感じる事がありました。


そんなある日も深夜、寝ようとしたら息が出来なくなって、少しして落ち着いた頃になんとか自力で運転して病院へ行きました。

インターホンを押して出て来たおばさんの看護婦は頬杖をついたまま無言で、ものすごくダルそうにドアを開けてそのまま去って行きました。
しばらくして戻って来ると受付の紙をもって来て、私に問いました。

看「なんで此処に来たんですか?」
私「息ができなくなって…訳です」
看「以前○○病院で受けられたんですよね?じゃあなぜウチに来たんですか?」
私「いや、電話したらここで診てもらえると確認出来たので、あと近いからです」
看「前に○○病院で診てもらったんなら、そっちで診てもらえばいいんじゃないですか?」
と、こんな会話が続き、今度は医者に診てもらう時が来た。
医「今日はなぜ来られました?」
私「息苦しくなって、恐怖を感じ来ました。以前診てもらった時は点滴してもらったらすごく楽になったので、今日もして貰えたらと思い来ました」
医「今はしんどくないんですか?」
私「ピーク時は死にそうでしたが、今はその時よりは幾分マシです」
医「じゃあ、大丈夫ですね」
私「いや、でもまだしんどいので、点滴して貰えませんか?あと、なんでこうなるかも知りたいんですけど?」
医「今は、しんどくないんですよね?」
私「いや、まあピーク時よりは」
医「じゃあもう大丈夫ですよ」
・・・・・・・・・
これはラチがあかないと思い、病院を後にした。

体力と睡眠時間とお金を無駄に使い、おまけに腹も立つしやるせない気持ちでいっぱいでした。


長いくだりになってしまって申し訳ないが、本来のその仕事のもつ目的を忘れているプロが多い気がする。


プロフェッショナルって何なのだろう?

シンプルに考えてみた。

・己の分野での技術や、知識を常にとことんまで追求して行く者

・目標を掲げ、それを必ず達成する者

・信念を持ち、いかなる時もそれを捨てない者

・相手の期待以上の結果を出す事、つまり満足させる事が出来る者

・他の者への優しさを持つ者

とくにメモも取らず思いつきで書いているので、まだあると思うけど、これらに付いて書いていきます。

プロフェッショナルと呼ばれるからには、その道を極める為に日々勉強し、実践していかなければいけないのだが、それだけでは何か欠如していると思う。
例えばこの業界なら、エンジンをとことん追求してレースに出て優勝する。
うん、それはとても素晴らしい事だと素直に思う。
(プライベーターでもそれは可能)

でも、そこで終わってしまったらプロフェッショナルという者とはと違ってくる。大事なのはその人一倍の知識や技術を使って、お客さんを満足させる事じゃないかと思う。

せっかくの技術や、知識を使わずに適当な仕事をしてお客さんを泣かせてたり、予算や時間の制約があるのは仕方ないが、最低限以下の仕事を何の説明も無しにするなどはもっての他です。

どうしてこんな事を書くかと言うと、当店はカスタムショップのイメージを持たれている方も多いかと思いますが、ヨソから持ち込まれた残念な修理をする事が日々の仕事でとても多いからです。

私はまともな社会人ではないのでよく解らないのですが、最近では何でもデータ化されて経営の基盤になっている企業も多くあるみたいです。
コンビニなども天気のデータまで持ち出して、どの商品が売れるかをハジキ出すようです。

しかし、なんか保守的と言うか、マイノリティーを切り捨てている感じで、無難なんだけど面白みが無い商品が多い様にも思う。つまり満足出来ない。

話がそれて来ましたが、例えば飲食店。
派手な電飾の看板、金のかかった内装、無難なメニュー。
そんな物で競争している人達が勝ってしまっている世の中。

もっと、みんなが本質を追究して、小さな看板一つで勝負していたら、もっと素敵な事になるだろうにと思う。

工業製品も、「MADE IN JAPAN」というプロフェッショナル魂を一番大事にすればいいのに、いつの間にか誰かがズルをしてそれを誰かがマネして、どんどん周りも「やってらんねぇ」ってなってきてしまい。
本質を忘れ、その枠の中でやれデータだ、やれ効率だと言って、技術は進歩すれど何かが廃っていっている。

もはや"プロフェッショナル"よりプロぶっているの"プロフェッショナぶる"な人の方が圧倒的に多い気がする。


でもね、どんな小さな仕事でもプロ意識をみんなが持ってやればもっと良くなると思いませんか?

映画は3Dはまだ見た事ありません、CGに切り替わった瞬間に冷めてしまう私です。
ジャッキーは足先や指先のラインにまでこだわりながらも、エンターテイメントを忘れない。
時計台からの落下は落ち方が気に入らなくて3回やったりと、どんなに激しいアクションをしても、刀や銃で血を流す(残酷な)のは違うと言う。

彼は、この震災の後、自分の総資産、約260億円を全て生涯の内にボランティアで使いきると発表した。


こっちの方が曲がシュールでええなぁ
http://youtu.be/0MxTkGutaS0

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