- 2013-01-31 (木)
- ミッション
前にMOM兄さんと電話で「やっぱそーやんなぁ」と確認し合っていた内容がblogに載っていたのですが、2人ばかしのウチのお客さんが「なんとなくしか意味が解らん」とおっしゃるので、地元では「ミスターお節介さん」と呼ばれている私めが超解り易く説明するというコーナー。
というか人のブログをヒントに自分の所の記事にするという、セコいコーナーのはじまり、はじまり~。
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これは77年までのミッションのメインドライブギアの写真です。
MOMさんがここのベアリングをオーバーサイズ(直径がデカいの)に替えると44個入らなければいけないはずなのに、43個しか入りません。
なので、ここのオーバーホールする時はスタンダードサイズのベアリングが使える様に他の部品を新品にしましょうね。
と解り易く説明されていましたが、更に「ブタでもわかるハーレーメカ講座(懐かしい)」に仕立てます。
「でたよ、ふざけてんじゃねーぞ」と言われそうですが、大真面目です。
いや、ちょっとだけ真面目です。
この辺がオーセンティック クオリティー・・・
これがメインドライブギアだと思って下さい。
左の50円玉でケガいたのがスタンダードサイズのローラー(ベアリング)
右の100円玉でケガいたのがオーバーサイズ(直径が大きい)のローラー
ふざけてんのか、本気なのか解らない絵ですが、50円玉の直径20.944mm
その差ちょうど1.5mm
思わぬ発見!50円玉と100円玉の直径はピッタリ1.5mm違う!(そんな事は今どうでもいい)
解り易く10個にしてみましたが、スタンダード(50円玉)は10個入るのに、オーバーサイズ(100円玉)は9個しか入りません。
ちなみに一番外側の円は右の方が大きくしてあります。(ベアリングレースを広げた状態と同じ)
この絵を見て、ちょっと頭を整理すれば解るのですが、縦方向、つまり軸とローラーと周りの部分との関係は1,5mmが上下方向に2個分(つまり3mm)増える。
のに対して、横方向(円周方向)は約1.5mm(弱)が10個分(つまり約15mm)増えるのです。
※約1.5mmとなるのは円の一番大きい所より少し小さい所が接触する為
縦方向には1.5mm100円玉の方が大きいが、横方向には15mm(10個だからね)大きくなってしまうのです。
つまりベアリングレースが長年の使用で大きくなったからって、単純にローラーを大きくしてしまうと横方向が44倍ずつ(今回の図解では10倍)大きくなっちゃうんでそりゃ入らんわなってな話になるのです。
「入らないんなら一個減らして組めばいいジャン」てな意見もあるかと思いますが、私は「そりゃイカんぜよ」と思います。
※ローラーの数が偶数から奇数になっただけで、レース内径ー(2個のベアリング直径+軸の直径)=クリアランスの式は成り立たなくなるのです。(これはムズカシイかな?円周方向のクリアランスも関係してきますが)
今度はBOSSがローラーを上から見た図だと思って下さい。
これはピッチリ組まれた状態
ローラーを軸と外周に対して適正なクリアランスを計算上出しても、これだけでメインドライブギアはガタガタ動くんです。
んでガタガタになったローラーはまっすぐ回らずに、この様に斜めってしまう可能性もあるかと思っております。(ガタが少なければ少ない程、こうはなり難い)
「こんなのベアリングじゃねえ」と古代人にも怒られそうな感じですね。
ちなみにクラッチハブのビッグローラーベアリングも同様の理由で私は嫌っており使いません。
とまぁ、こんな感じで解ったでしょうか?
なんかしらの理由で他の部品を新品に出来ない場合の裏技?も持ってますが、基本的に新品に部品を替えましょう。「直してあげたいけど、部品代は勘弁してね」てな感じです。
最後の方はオーバーホールした人にしか解らないかも知れない内容になりましたが、これでスッキリしたって人がいれば幸いでございます。
ps.小銭が沢山出てきましたが、当方の金庫の小銭コーナーの上部に書かれている、謎の数字は昔、硬貨の重さを知りたくなって書き込んでおきました。
「そっかぁ、50円より100円は0.8g重いのかぁ・・・・」
変態ではございません。
3.1415926535 8979323846 2643383279 5028841971 6939937510 5820974944 5923078164 0628620899 8628034825 3421170679
オールディーズ サウンドのキューティーパイのカバーではないです
変態数学者は数字が可愛いと思っている。はず。
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