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2007年06月

ヘッドガスケット交換

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写真左上より時計回りに
・今年の2月の頭に当店で販売した4速スポーツです。1オーナーで、実走23000km、1200ccにボアアップ後2000kmしか走っていない車両で、現状という事で販売したのですが、残念な事にヘッドガスケットが抜けてしまいました。
現状販売は基本的にクレームはききませんが、渡してから走行も少なく、こっちも気が晴れないので無償修理をさせていただきます。オーナーとの話し合いの上ガスケット代はいただける事になりました。
・抜けたガスケット。長年の放置のせいか、トルク管理が甘かったのか、私が組んだ訳ではないので一応、原因不明とゆうことで。
・ついでなのでカーボンを綺麗に落としておきます。もちろんその他外したパーツは全てきれいにして、当然ガスケットは新品に換えます。
・今度は抜けないように、ヘッドガスケット等はメタル製の物を使います。安物ガスケットで組んでは修理してる意味が無いですからね。
この後リアも同様に交換いたしました。

ショベル中古車 納車整備 その⑤

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写真左上より時計回りに
・今度はリア周りの整備のやり方を説明します。まずは基本の分解して洗浄、状態のチェック。
・一度仮組みして、ダイヤルゲージを使い、スラスト方向のがたを見ます。5/100mm~15/100mmの範囲にあればOKです。当店では5/100mm前後でとります。ガタが多い様なら、旋盤を使いセンターカラーを削り規定値に合わせます。
う~んちょっと難しいかな。まあここのガタは少なめの方がベアリングのもちが良くなり、走りも安定します。結構ガタガタの車両多いですよ。
・テーパーローラーベアリングは内側にグリスを注入しにくいので、このような道具を使います。グリスもベアリング用の耐加重性のグリスを使います。ちゃんと整備すれば手間がかかるが、耐久性を考えればお得だったりします。
・ベアリング、オイルシール、センターカラー各種在庫、常時多数あります。

チェーンガード

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写真左上より時計回りに
・メインシャフトのシールを入れ終わった時に、別の方がやって来ました。前からチェーンガードの製作を依頼されていたので、サクサクやっちゃいます。もちろん強度をしっかり考えながらね。
・はい、いきなり完成画像です。
・取り付けのスペースが限られていたので、見た目より全然手間がかかってしまいました。
・このバイク、リアフェンダーとタンクの高さがあんま変わらん・・・

ショベル中古車 納車整備 その④

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写真左上より時計回りに
・予算上、完全引き直しとまではいきませんが、配線があまりに醜いので・・・・・
・とりあえずスッキリまとめてみました。ウインカーのスイッチも操作しにくかったので、場所を移しました。コイルとポイントの配線は念の為引き直しときました。
・お次はクラッチ周りのオーバーホールです。オイルでやられてドロドロですが、案外パーツの状態は良好で、ハブのスタッドはほとんど段付き磨耗も見られませんでした。
ただ、メインシャフトのベアリングがノンシールドのタイプが入っていたので要交換デス。
クラッチスプリングと、リリーシングディスクが錆びているので、この後ブラストかけて塗装します。
・ここまできたら、お約束的にミッションのメインシャフト、ドライブのシールも交換です。メンドラやシャフトのガタもほとんど無く、非常に良い状態でした。

ショベル中古車 納車整備 その③

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写真左上より時計回りに
・プッシュロッドに曲がりがないか、当たり面の状態は正常か、アジャスト部分にクラックがないかをチェックします。
・パーツを組んだりチェックしたりする前に、しっかり洗いましょう。
・もともと調子良く走っていた車両ですが、キャブレターのオーバーホールは必ずします。
・して、フレームにのっけたの図。だいぶ形になりましたが、まだもう少し続きがあります。

ショベル中古車 納車整備 その②

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写真左上より時計回りに
・いつも独りでの作業なので、「ちょっとこれ持ってて~」的な事が出来ないので、こうやって吊ったりして作業効率を上げてます。
・バルブスプリングのコンプレションの測定に始まり、ヘッド周りだけでもおよそ20項目くらいチェックして計測して、部品を交換して組み上げられたシリンダーヘッド。
・はい、リアのヘッドが乗りました。ヘッドボルトは締める順番、トルク管理に神経を使って締めるので片方組んだら少し疲れます。(私だけ??)
・フロントも乗りました。こうなるとエンジンの中身が見えなくなるので、ここに至るまでチェック、確認を何度も繰り返しながら組み上げます。
組んでバラすだけなら早いのですが、部品の洗浄、チェック、確認、調整、仮組み、再調整等に、非常に時間を費やします。
やっと形になってきました。

ショベル中古車 納車整備 その①

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最近、急がしすぎてブログをサボリ気味なので、最近やっている事をランダムにアップします。
写真左上より時計回りに
・アルミの薄板です。これでメタルガスケットを作ります。
・こんな感じで穴を空けます。ちょっと特殊な歯で切削します。
・シリンダーをあてがい丁度の大きさでカットします。ガスケットがあまりにはみ出ているのも不細工ですしね。
ヘッドガスケットはコッパーの物を使います。これもこのままでは使いません。一度熱処理をして定盤の上で面出しと足付けをしてから使います。
メタルガスケットは経年変化による耐久性や強度が優れていて、更に熱伝導の効率が上がるのでヘッドの熱をクランクケースに逃がし易くしてくれます。
・ピストンはオーバーサイズを入れて、WPC+モリブデンショットで表面強度を上げ摺動抵抗を下げれる様にして、シリンダーも精密ホーニングを施し耐久性をアップさせています。
ちなみにこのショベルは中古車の納車整備の一環としてしている作業です。ひとえにオーバーホール済みといえどピンからキリまであるので注意が必要です。

2006年4月製作 SHOVEL その⑦

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写真左上より時計回りに
・完成画像をアップしました。タイヤはアームストロングパターンのインディアンタイヤ。流行のファイヤーストーンよりハイトが低く、全体をコンパクトに見せるのに一役かってます。アーリーショベルのエキパイを使った事でリアのマスターがきれいに内側に収りました。ウインカーはガイドタイプ。
・写真では解りにくいですが、タンクは違和感ないギリギリまで小さくなってます。ステップは英車のBSAの物を使用。欲を言えばリアマスターを旧型のWagner-Lockheedの物に換えたかったとこです。
・左側もスッキリシンプルにまとまりました。ベルトも3インチから、2インチへ換えました。クラッチも指一本で切れるほど軽く組んであります。
・いや~ホントいいのが出来ました。機関も絶好調だし、トルクフルで良く走るし、長距離でも疲れないし、(和歌山の陸事まで試乗がてら走りました)じっくり長く付き合うにはこういうバイクが最高なんじゃないかと思います。リジットフレームに対する風当たりが強い昨今、4速フレームでもイケてるボバーが出来ると言う事を証明出来たんではないでしょうか。

2006年4月製作 SHOVEL その⑥

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写真左上より時計回りに
・ついに完成。なんやかんや時間かかりました。やっぱり出来てしまうとそんなにイジってる様には見えませんが、いぶし銀な大人のカスタムが出来たのではないでしょうか。
・シートもいい感じの大きさと色に出来上がりました。メッキだったスプリングも一度ブラストを当てて暗い色になるように加工しました。いたる所のボルト類も同様の加工をしてあります。
・キックペダルも銅を使い製作。キックカバーもパン用のレプリカを表面のデコボコを削ってブラスト当ててパーカライジング風加工を施し良い雰囲気に。カバーのスタッドボルトとスプリングもパーカライジング(黒染めみたいな奴)オイルフィルターはあえてスピンオンタイプに。遠方の方なので、地元のショップでも簡単にフィルター交換出来るようにしました。
・グラスウール交換可能なグラスパックサイレンサー。低音が効いていて音は静か目、他のお客さんからも好評です。結構いい音します。ホイールはパウダーコートの半ツヤ仕上げ。スポークはステンレスにブラストを当てて、少しだけ磨きヤレた感じに仕上げました。

2006年4月製作 SHOVEL その⑤

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写真左上より時計回りに
・ナンバーステーも製作。フェンダーストラットはステンレスで製作。後にキャリアを作って簡単にナット2本で脱着出来るようにするので、鉄に塗装だとだんだん塗装がハゲハゲになってしまうので、あえてステン。
・フロントフェンダーのステー。裏側にもフェンダーのアールに沿った補強が長い目に2本入ってます。これだけでももちそうですが、この後下側にも振れ止めのステーを追加。
・パンヘッド純正タイプのオイルタンクですが、このショベルは後期のミッション(ロータリートップ)で、なおかつシート下を下げたので裏側を加工せねばなりません。ホント見えない手間の連続でございます。
これが完成したら違和感無さ過ぎて誰も気づかんやろな~。エキパイといい、タンクといい、フレーム加工といい・・・・
・タンクだけ先に塗装に出していたのが帰ってきました。COPPER{コッパー、カッパー}カラー(銅色)で塗りました。深みのあるメタリックです。このままだと少し浮いている様ですが、ここから全体をもっとダークにしていくので、キマルはずです。
リアマスターシリンダーの位置に注目、純正だとこの位置に付きます。なんかやけに前に出っ張ってます。しかし、アーリーショベルのエキパイを使った事によりもっと後ろまで下げることが出来、ミッドコントロールを作った時に操作性がアップするはずで、しかも見た目も良くなります。また解りにくいですが今からブラケットを作り直しです。

2006年4月製作 SHOVEL その④

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写真左上より時計回りに
・テールランプは銅と真鍮で製作、ステーもシンプルに作りました。
・シートはベースをアルミの真っ平らな状態からハンマーのみで叩き出しで製作。市販のベースや市販のシートは鉄板をただ2次元に曲げただけのものがほとんどで、長距離のツーリングではオケツが痛くて仕方ありませんが、こうしてオシリの骨の出っ張りをへこまして、オシリ全体を当たるようにして応力を分散させてやる事によって、格段に疲労が減ります。
・ほば完成。イングリッシュホイール(上下のローラーで挟んでグリグリする道具)あれば早いんやろな~・・・
・サイレンサーは初期ナックルのフィッシュテールをベースに、エンドは板金でフランジ加工し、写真には写ってないがインナー部は排気効率を考え、HP+のサイレンサーを使い、静かめにしたかったのでグラスウールを巻いて、しかも交換できるようにエンド半分が脱着出来るように加工してあります。

2006年4月製作 SHOVEL その③

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写真左上より時計回りに
・タンクとフェンダーを仮乗せ。タンクはパンヘッドのレプリカを更に詰めて、かつ低めにマウントタンクの内側のプレスラインは残したかったので結構複雑なカットになり、合わせて、板金して、削って、合わせての繰り返し。当然メーターダッシュのマウントも作り直したりで、結構時間かかりました。
・そしてシート下のフレームにもう一手間。リアサスのマウントをこんな感じにしました。これによってサス全体が後ろに下がり、うねるようなラインが74スプリンガーと違和感無くマッチするはずDEATH.
・そして全体。デュオグライドの丸パイプのスイングアームも候補にあったんですが、今回はリアサスの取り付け幅を左右で6センチ詰めてギリギリまでナローにしたかったので断念。ワンのオフで作れば究極なんですが。
・んで、サスを付けましたの図と、エキパイ製作中。エキパイはアーリーショベルのSパイプのタイプを使い、旧車度アップ。これも付いてしまうと何て事無いんですが、7箇所くらい切った貼ったで手間かかってます。でもこれを使いたかったんですよ。他にも理由があっての上です。

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